著者の山鳥重(やまどり あつし)さんは脳科学者
著者の山鳥重さんは失語症や記憶障害を研究している脳科学者です。
花に水をやることが必要だと理解して毎日花に水をやっているが、雨が降っても花に水をやる患者さん。一部を理解しても全体の意味が理解できないのです。
このような症例から逆に、人はどのような理解の仕方をするのか、人はどのようにして物事を認識するのかを解き明かしています。
理解するのはどうすれば良いか
目に見えたもの、耳に聞こえたもの、触ったもの、五感で感じたものは心象として脳に蓄積されます。言葉が生まれるとその心象に名前が付けられるようになります。
記憶とそれに対応する意味。心象と心象との関連。何度も繰り返して情報が与えられるとニューロンの結合が太くなって強い記憶いきます。
全体像から「分かる」、整理すると「分かる」、筋が通ると「分かる」、規則が通れば「分かる」。
逆に考えれば、分かるためにはどのようにすればよいか、どのような仕組みから有効な新しい仮説が生まれて来るかが書かれているとも言えます。