シロッコ手習鑑

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シロッコ手習鑑

高卒シニアなのに臨床心理士になりたいと思い立って放送大学生になりました。

なぜ高校野球はバントが多用されるのか? 「15歳からのファイナンス理論入門」

本の紹介

 

15歳からのファイナンス理論入門―桃太郎はなぜ、犬、猿、キジを仲間にしたのか?

15歳からのファイナンス理論入門―桃太郎はなぜ、犬、猿、キジを仲間にしたのか?

 

ファイナンス理論ってなに?

「ファイナンス理論」とは何でしょう? 検索してみるとダイヤモンド・オンラインのある「グロービスMBA講座 基礎編 ファイナンス理論の体系」という分かりやすい説明を見つけました。

ファイナンスは金融。金融はお金を融通することです。

金融市場では、借りる側はなるべく低い金利でお金を借りようとし、貸す側はなるべく高い利回りで資金を運用しようとします。そして、一定のところで取引が成立します。借りる側、貸す側が安全に合理的に取引するための理論のようです。

高校野球でバントが多用される理由

最初の話題は「リスクとリターン」の説明です。そのためにバスケットボールの3ポイントシュートのルールについて考察します。

  • アメリカのプロバスケットのシュートが成功する確率(6年間)は

    2ポイントシュート・・・45%

    3ポイントシュート・・・35%

  • 10本シュートを打つとすると

    全部2ポイントシュート 10 x 0.45 x 2 = 9

    全部3ポイントシュート 10 x 0.35 x 3 = 10.5

実戦で計算したとおりにシュートするのは大変ですが、このように3ポイントシュートの方が有利です。しかし、3ポイントシュートは好調不調の波が大きく確実ではありません。だから、3ポイントを有利にしてある、とそんな話です。

これを読んで高校野球でバントが多用されるのを思い出しました。トーナメントだから一回も負けられない。そういう事情から確実な作戦を選択しているのですね。
波の大きい不確実さにどう対処するか、それがファイナンス理論なのです。

現在の一時間と将来の一時間を比較

夏休みの宿題を先送りしてしまうのはなぜ?」という話題で、現在の一時間と将来の一時間は価値が違うと説明します。

将来の一時間はそのときまで待つ必要があります。つまり、待つことの対価がかかります。さらに、そのときになると一時間を確保できない理由が発生してしまうかも知れませんから、将来の一時間は不確かさの対価がかかる。そんな話です。 

昔読んだ「相対性理論の世界」を思い出した 

相対性理論の世界―はじめて学ぶ人のために (ブルーバックス)

相対性理論の世界―はじめて学ぶ人のために (ブルーバックス)

 

 

ウィキペディアの「現代ポートフォリオ理論」を見ると分かりますが、現実のファイナンス理論は数式だらけですし、「証券アナリストのためのファイナンス理論入門」をみるとかなり難しそうです。しかし、この本はとても分かりやすく説明されています。

この本を読んで、昔読んだ「相対性理論の世界」を思い出しました。とぼけたキャラクターのイラストが散りばめられていて、数式がほとんど出て来ません。高校生だった私は面白くてワクワクしながら読んだのを覚えています。光の速度を計る話など今でも覚えていることが多いです。

しかし、後にアインシュタイン本人が書いた岩波文庫の「相対性理論」を立ち読みすると数式がいっぱい出てきてうんざりしました。この「15歳からのファイナンス理論入門」も興味もてるような例を登場させて概要を紹介するのに成功していると思います。

最後の方では本物のファイナンス理論が姿を現します。しかし、説明するスペースが少なく、具体例もありませんので、急に難易度が高くなっているのが残念です。

相対性理論 (岩波文庫)

相対性理論 (岩波文庫)

 

 

思考ツールに使えないか?

金融の仕組みを理解するための入口として面白く読みました。読みながら考えたのは思考ツールに使えないかということです。納得できない行動をする人の分析、例えば映画「カサブランカ」のラストで、主人公のリックがイルザとラズロを飛行機に乗せて苦して自分は残る、そのときのリックを考えるとか。

金融については知らないことだらけ。もう少し深く知りたいですね。