シロッコの青空ぶろぐ

高卒シニアが低学歴コンプレックス脱出のため、放送大学の人間と文化コースで学んでいます。通信制大学で学ぼうとする人を応援したい。学んで成功する人が増えれば、私のやる気も燃えるはず。

「浅草演芸ホール 」は100%お客様のためという姿勢に溢れていた。

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(作者 :Kakidai「 浅草演芸ホール」)

目次

そうだ、浅草演芸ホールへ行こう

自分の書くブログがつまんないと落ち込んでいたら、ふと、浅草演芸ホール へ行くことを思いつきました。

お金になる文章とはどんな文章なのだろう。そんな思いから、クラウドソーシングにはどんな文章の依頼があるのかをみてみました。それから、ブログは何のために書くのかを考えると、私の記事はサービス精神が足りないというのが痛いほどわかりました。

噺家さんはお客さまを笑わせるのが仕事です。そのお客様に対する姿勢のようなものを学べるんじゃないかと思ったのです。

浅草演芸ホールへ行くのは今回が2度目。前回行ったのは4年前で、そのときの感想は以下のようなものでした。

見るのは昼の部の予定です。演芸ホールのスケジュールを確認すると、28日と29日とでは若干出演者が違います。

古今亭菊之丞さんのところが林家正蔵(こぶ平)さんだったり、林家三平さんの春風亭小朝さんだったり。

山田洋二監督の映画によく出てくる林家正蔵さんが古典落語をやるというので聞いてみたかったのですが、都合があって28日に行ってきました。

いやぁ、笑いました。ゲラゲラと腹筋が疲れるほどでした。

100%お客様のためという姿勢が凄かった

下の写真が入り口で頂いたプログラムです。

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プログラムを見ると分かるのですが、毎日ではなく交互に出演している噺家さんもいるようです。

  • 古今亭菊之丞さん ー 林家正蔵(こぶ平)さんの二人が交互
  • 林家三平さん ー 春風亭小朝さん - 林家木久扇さんの三人が交互

あと、文化庁から補助金が出ているんですね。知りませんでした。

芸人は笑ってもらうための配慮は半端なものではありません。

落語は笑ってもらってなんぼ商売です。客席が近くて雰囲気が伝わってくるからか、そういう配慮がビシビシと伝わってきました。

寄席はすぐ目の前で見れる

テレビのお笑いと寄席は臨場感が全く違います。私が座ったのは、右よりの前から三列目。距離からすると、3メートル・・・5メートルはないでしょう。すぐ目の前で話している感じ。

右よりの前列だと、演者の出入り口が見えます。そこには、若手の噺家が待機していて、出入りする先輩に挨拶している姿が見えたり、仲間に声をかけている様子も見えたりします。

寄席は客席が明るくてすぐ近くです。演者から客席の様子もよく見えるようです。 

演者の話が終わると、若いお弟子さんが出てきて座布団を裏返し、「めくり」と呼ばれる出演者名を書いた札をめくります。寄席は途中から入場する人、退場する人がいますから、その人たちが席について落ち着くのを確認してから、演者に出て貰ってました。

最前列に、「ケケケ・・」と笑うオバさんがいました。 小朝さんが、「笑い袋みたいな人がいますね」と言ってました。その人に釣られてみんなが笑いますから、会場はいつも大爆笑でした。

印象に残った噺家さんたち

私が浅草演芸ホールに入ったときは、「寿限無」が終わるところでした。ということは、林家木りんさんよりも前の演者がいたようです。

  • 林家木りん
    身長が高い話から始まります。なんで高いかというと遺伝だから。父親がお相撲さんの「清国」。実家が「伊勢ヶ濱部屋」なんですと話を始めます。
    もう、これで記憶にバッチリ残りました。
    身長が192センチでお相撲さんでいうと横綱「白鵬」と同じ。 あと1センチ高ければ、プロ野球の大谷翔平選手と同じと言います。この1センチの差で年俸が100分の1になると。
    あと、野球をやっていて、「帝京高校」って知っていますか? というと、「おぉ~」と声があがると、「帝京高校」と試合をして負けたんです。
    自分をダメな奴、ダメな奴と表現して笑いを取っていました。
    シンプルな芸名で覚えて貰うのが重要ということを学びました。
  • マジック:ダーク広和
    紐を使ったマジック。一本の紐が切れたり、繋がったり、輪になったり。
    それを「この手品には欠点がある。それは、地味なところ」と自虐しなから、やっているのにマジックは凄い。
    この間合いののんびりしたトークが個性です。
  • 三遊亭白鳥
    白鳥の紋が入った着物で登場するんですが、体育の時間に着るブルーのジャージのようにも見えます。
    お母さんが小話を作って電話をかけてよこすという設定で、それを再現して笑わせます。
    落語家になるとき、親に話すと反対されると思ったがそうではなかった。
    「オレ、落語家になるよ」
    「そうか」と喜んでいたが、「酪農家」になって家を継いでくれるんだと誤解したようだと。
    Wikipediaでみたら、実家は自転車屋さんのようですがね。
    「白鳥」という名前は一度聴いたら忘れません。名前重要です。
  • 紙切り:林家正楽
    相合傘、芋ほり、藤娘。見事なもんです。
  • ものまね:江戸家小猫
    代々の動物ものまねをする家系の人。二代目の小猫さんです。
    やっぱり、トークが面白い。
    指笛でうぐいすの泣き真似の仕方を教えます。
    「小指をこう曲げて、コの字型にします」
    「こう曲がらない人は諦めてください・・・」
    最初はなかなか音が出ませんが、1週間ぐらいやっていると音がでます。でも、それは鳥の鳴き声とは程遠いもので、もし、このまま続けて、うぐいすの泣き真似ができるようになったとしても、それに意味があるのか・・・、そう思ってやめてしまいます。
    こんなことを真剣に、真面目にやっているのはアホなんだと自虐に通じるボケでもあります。
    犬、ヒツジ、アルパカ、オットセイ。その微妙なタイミングと可笑しさが魅力です。
  • 林家ひろ木
    この方は三味線をひいておりました。
    「全国の民謡を」と言って、北海道の「ソーラン節」から始まって、一気に沖縄へいくといいながら、やらずに「青森」になって「津軽じょんがら節」。
    「二曲やります」と言わずに「全国の民謡を」というのが味噌ですね。
    帰りに普段着になった林家ひろ木さんを見かけました。
  • 昭和こいる
    獅子てんや瀬戸わんやさんのお弟子さんです。お師匠さんが漫才師になる前の職業の話としたり、森昌子さんの司会をしていたときの話を面白おかしく。
  • 春風亭小朝
    小朝さんは説明する必要がありません。
  • 昼の部主任:林家木久蔵
    笑点に出演している林家木久扇さんの息子さんです。
    木久扇さんのおバカさんぶりをネタにしていました。
    そうは言っても、落語協会では偉くて理事をつとめ、今は相談役をやってますと。でも、6年も相談役をやっているのに、一回も相談されたことがない。
    小朝さんに誉められた。木久扇さんと違って最後まで落語ができると。
    落語はくさいものの話。くさい臭いを嗅いだときの変な顔の可笑しさです。

噺家さんからサービス精神を学んだ

みんなサービス精神が旺盛で声をだして笑いころげました。

小朝さんが面白いのはみなさんご存じでしょうが、それより笑った噺家さんも2、3人いました。

以下は話の内容と名前が一致しないと混るので、こんな話でした、ってことだけ紹介。

  • 高校生の息子がベッドのしたに置いたエロ本をお母さんにみつかってしまった話。
    「もう、こんなかっこうをして・・・」ともだえたポーズ。
    「お母さん、服をきなさい」とお父さんが突っ込む。これで、服を着ていないというのが分かって、ドッと湧く。
    お母さんはそこらじゅうに連絡しまわるから、息子がどこに行っても知られている。交通整理をしているおまわりさんに話かけられ、学校に行けば先生にエロ本の話をされる。文字で書くとそれだけなんですが、ドラマと演技ですよね。
  • 文字を読めないくせに、手紙を読んでやる話。どうにかして、手紙に書かれていると思われる内容を依頼された奴から聞き出すか。その駆け引きが面白い。
  • のんびりした男に、そそっかしい男がそれではダメだと説教する話。
  • 大酒飲みの親子が酒を我慢していたが、飲みたくなって奥さんと交渉する・・・。

みんな声がよくて、活舌もいい。説明がとても見事。

それになんと言っても楽しかった。

なんと言っても、100%お客さまを笑わせることに徹しているのが凄い。

お客様のためにサービスをするという精神を学んだ。

これをブログに取り入れたい。

また行こうっと。