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つぶれないうちに早く来てください
今月の上旬、桜が満開の時期に二泊三日で小豆島へ旅をしてきました。
小豆島へ旅しようと思いついたのは、ネットで知り合った方が、昨年の11月、小豆島にパン屋さんを開いたからです。
それと、今春孫が中学を卒業したから、高校が始まらないうちに何処かに連れていきたい考えたこと。
それで、観光を兼ねて訪ねてみようと考えたのです。
ネットで知り合った友人は「ひげっぱ」さんです。
彼女と出合ったのは10年近く前。 PhotoShare という写真共有ソフトでした。PhotoShare はインスタグラムに推されて姿を消しましたが、それでも、多くの人が今でも繋がっていて、何度もお会いしたりしています。
その一人が彼女です。今では「tomoekitahara」と芸能人っぽい ID を使っていますが、私の中では今でも「ひげっぱ」さんのままです。
なぜ、小豆島にパン屋さんを開いたのか。
彼女の旦那さんは相模原に住むパン職人でした。その方が独立してパン屋さんを開いくことになり、高松出身の方だったので、小豆島になったkということです。
彼女は「つぶれないうちに早く来てください」と言ってました。
オープンする前のことです。
小豆島は小さい島。人通りも少ないでしょう。海を渡ってまでパンを買いに行く人はいないはず。大丈夫なのかしら・・・でも、もう動き始めています。口には出して言う訳にはいきませでした。
築80年の民家を改造したパン屋さん
インスタで見たお店の外観はこんな感じ。木のガラス戸、シャッターの上にあるのは笠のついた裸電球・・・とてもパン屋さんには見えません。普通に昭和の民家です。
「パン」とだけあるの看板と黒板にチョークで書いた「あずきベーカリー」の文字。それで、かろうじてパン屋さんだと分かります。アートです。シンプル過ぎて笑いたくもなります。
「ひげっぱ」さんは、ちょっとアートな感覚を持った面白い人なんですが、旦那さんも面白そうじゃないですか・・・。
ボコボコのルノー・カングー
小豆島へ行ってみたい思う気持ちを後押したのが、この車。
なんだと思います? このボコボコで錆びた車。
ちなみに新しいとこんな感じです。この車は車名を知っていました。PhotoShareでフランス人と翻訳ツールを使いながら会話したことがあったからです。
(Wikipedia「ルノー・カングー」より)
よく見るとタイヤはミシュランの新しいものだし、ホイールは少しも錆びていません。車体が錆びて見えるのはそういう塗装をしたからなんです。なんで新しい車なのにボコボコかというと、ドラマ「ナオミとカナコ」撮影に使用するための車だからなんです。
(ひげっぱ<tomoekitahara>さんのinstagramより)
(ひげっぱ<tomoekitahara>さんのinstagramより)
これを初めてみたときはこんな会話をしました。
「これって、修理にかなりのお金がかかりそうです」
「錆が入った様に見える塗装を施している車なのですけど、それが良くて買ったので修理などはもちろんしませんよw」
錆びているように見えるのはエイジング塗装によるもの。けれども、ボコボコは本当にへこんでいるのですが、気にならないようです。
こんなことも言ってます。
「粗大ゴミを出しに車で受入施設に行ったら、受付前に『家庭用ですかぁ?』と不審がられました。はいはい、もう慣れましたよ。この前は不動車と思われたらしく、駐車場にとめてあった車に買取のチラシが挟んであったり、実家のご近所さんに同情されたりしましたが私は元気です」
「最近説明するのが面倒になってきてボロい車を安く買ったという事にしています。車関係の人にはすごい食いつきで色々聞かれて長話になってしまいますが」
ね、変わった人でしょ。それも、夫婦そろっているんだから面白い。
お土産にパンを焼いて欲しいかったけど
パン屋さんを訪ねる旅なんだから、小豆島のお土産はパンがいいだろうと考えました。それで、私がいっぱい買ってお客さんの分がなくなると困るから、その分を多く焼いて欲しいとお願いしました。
そしたら、こんな返事が。
「パンを送るのは旦那が良い顔しない気がする」
あら、がっかり。この話はナシということにしました。
友人と言っても、お互いネットで繋がっているだけです。勝手にウキウキしていただけかもしれません。それで、こんなことを言ってしまいました。
「ご主人の立場からすれば面白くないのではと思い、お店には寄らないほうがいいのではないかと思いました」
「いえいえせっかく小豆島に来てもらうのに、うちに寄ってもらわないでどうするんですか。ぜひぜひ来てください、というか少し案内できると思うので時間を作って頂きたいと思っています」
そして、パンは食品衛生上発送するならクール便でとか、会社の人など第三者の方たちが口にするものなのでめんどくさい事を言わなくてはいけない。封もされていないし、原材料名も表示してない。だから、躊躇したとのこと。
なるほどと納得して誤解も解けました。
それと、行ってみて分かったのですが、ご主人がひとりで作るパンは限られていて、売り切れになってしまっているようです。ですから、私の分をいっぱい焼いてくれと言っても無理だったんじゃないか、そんなふうにも考えました。
(続く)