本を読むのは好きでも作文は大嫌いでした。そんな私がブログを書き続け、この記事で200本目になります。そして、少しですが収益もあります。
過去の私からすれば驚くべきことです。そんな私が過去の自分に話しかけてみます。
目次
作文嫌いな高校生の私へ。「誰かに向かって話しかけなさい」
田宮虎彦の「足摺岬」の読書感想文を書くという課題で苦しみました。なぜ、あなたは文章を書けなかったのか。
それは言葉の問題です。あなたは福島弁で育ってきましたから、普段は福島弁で会話します。
「ほだべ」「ほだごどゆったって・・・」「この饅頭はうめべない」とか、下のラインスタンプのような感じ。
しかし、文章は標準語なのです。ですから、すらすらと標準語の言葉が出てくる訳がないのです。
上京したPC好きなあなたはパソコン通信を始め、そこで不思議な体験をします。BBSで1ヶ月も論争をしたときのことです。
きっかけはあなたのBBSへの書き込みからでした。「政治家へ不満を言っているようだけれども、自分がやれと言っても出来ないことを言ってもしょうがないだろ」みたいな。今で言う炎上案件です。
論争と言っても相手はオフ会で何度も会ったことがある人仲の良いでした。その人に突っ込まれていい訳を書くということをします。毎日、80文字25行の画面に1ページ半くらい書きます。話題は文学のことや人生のことに広がり、とても面白い時間を過ごします。
ある日、会社で反論の文章が頭の中に流れるという経験をします。頭がおかしくなってしまったと感じるかも知れませんが、違います。反論の現行を頭の中で呟いたのです。そんなことは初めて。話すように書くことができるように、「ことば」で考えることが出来るようになったのです。
作文大嫌いなあなた、目の前に誰かいると思って福島勉のまま話しかけてください。それから、標準語に翻訳するときっと何かは書けます。
「えーと、さすけねがら、やってみろ」
これも文章です。これを翻訳すれば文章になるはず。そして、驚いたことに感想文の書き方のブログも書いている。
論理的な文章を書けない私へ
2005年、あなたはtDiaryを立ち上げ、プログラムのメモやツイッターのような短い文章を書き、2008年7月からは PhotoShare をインストールして写真をポストしてコメントを書きます。ツイッターにもポストします。しかし、エピソードを紹介するような時間の流れを追った文章しかかけませんでした。
その後、あなたは文章が上達したくて、文章の書き方を指南する本を十数冊読みました。その後、こんな本が役に立ったと言っています。
文章は何を書くべきか「文章表現400字からのレッスン」
「自分にしか書けないものを、誰にでも分かるように書く」がテーマ。
水の入ったコップを見て文章を書くという指導方法が紹介されています。精密にデッサンして、そこから浮かんできた記憶をひろい出して、分析、整理して書く。さらに、倫理的類型化へと進みます。
何を書くべきかと見つけるのに役立ちます。
頭の中の「ぐるぐる」を書く「20歳の自分に受けさせたい文章講義」
頭の中の「ぐるぐる」を伝わる言葉で書く。「ぐるぐる」とは頭の中にある断片的なイメージです。それをどう書くかを丁寧に説明してあります。
「ぐるぐる」は「文章表現400字からのレッスン」で紹介された頭の中のイメージに通じるような気がします。
問いを立てて主張する「伝わる・揺さぶる!文章を書く」
この本を読んで、あなたは「文章は主張。問いを立ててその答えが主張である」という収穫を得ます。
さらに進んでクイズ文「非論理的な人のための 論理的な文章の書き方入門 」
山田ズーニーさんの「文章は主張であり、問いがあり、その答えが主張である」という考えをさらに一歩進めたのが「クイズ文」。この本では、まず、文章を事実と感想が書かれた「日記文」と自分の意見を主張するための「クイズ文」に分けます。そして、「クイズ文」についてトレーニングしていきます。
あなたは 2014/12/12 にこんなブログを書きます。
非論理的な人のための 論理的な文章の書き方入門 (ディスカヴァー携書)
- 作者: 飯間浩明
- 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
- 発売日: 2008/12/20
- メディア: 新書
- 購入: 20人 クリック: 197回
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文と文の繋がりは論理です「論理トレーニング101題」
あなたはこんな本も読んでます。
- 作者: 野矢茂樹
- 出版社/メーカー: 産業図書
- 発売日: 2001/05/15
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- 購入: 75人 クリック: 1,253回
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そして、文章を分析することもしています。この文は山田ズーニーさんの「伝わる・揺さぶる!文章を書く」に出てくる文章です。
文の論理をつなぐのが接続詞「文章は接続詞で決まる」
「論理トレーニング101題」の延長で、文と文をどう繋ぐか、パラグラフとパラグラフをどう繋ぐかの本です。
型を知らなかった私へ
俳句、短歌を愛好する人がいます。俳句、短歌の魅力は短いということもありますが、文字数の制限というルールが書きやすくしていると思います。
あなたは「thesis Statement」を検索したこと(YAHOO!知恵袋「thesis Statementってなに?」)から「新しい英語の学び方」というサイトの「アカデミック・ライティング」を知ります。このサイトは英文を書くためのサイトですが、日本語で文章を書くのにも役立ちます。
- アカデミック・ライティングの構成要素
- ライティング実践編
- アカデミック・ライティング
- パラグラフと段落
- パラグラフの構造
- エッセイ
2. イントロダクション
3. ボディ
4. コンクルージョン - プロセス・エッセイ 「時間」や「手順」といった「プロセス」順に並べてつくるエッセイ。
- コーズ/イフェクト・エッセイ 原因(Cause)と結果(Effect)を述べていく
- コンパリズン/コントラスト・エッセイ 複数の対象を比較したり対照させたりする
- アーギュメンタティブ・エッセイ 「ある論題について、みずからの立場を定め(賛成か反対か)、そのうえで反対側の立場にいる論者の論を的確に論破し、かつみずからの論を正当に論証する」と紹介されています。
自由に書きなさいと言われ、自由であればあるほど何をどう書いてよいか分からなくなります。あなたのような理系の石頭はアカデミック・ライティングを叩き込むべきです。
ダラダラと本を読んでいた私へ
2012年7月18日に井上ひさしさんの「本の運命」を読んでから、その真似をしてあなたは赤線を引きながら本を読むようになります。
井上ひさしさんの本の読み方は凄くて、凧糸を数本もシオリに使い、気になったところには赤線を引き、大事だと思ったところはノートに書き抜いて「書き抜き帳」を作り、最後には自分専用の索引を作るのだそうだ。そこで、「ここは大事と思ったところに赤線を引く」というのだけでも真似をする。
そのうちに接続詞を赤丸で囲んで文の関係を確認したり、大事な言葉は余白に書き出したり、図を描いたりするようにもなる。本の一番前の余白には大事な言葉とそれが書いてあるページも記入する。
これが良いのは、どこまで読んだかすぐ分かること。パラパラながめると本の内容がだいたい分かるようにもなり、理解も深くなるのだ。そして、文章の構造が分かりやすくなって、真似をして書けないかと思うようになるのです。
最近のブログ記事について言いたいこと
あなたは小学生のときなるべく目立たないようにしている子どもだった。先生に「これ分かる人」と言われ、みんなが「ハイ」、「ハイ」を手を挙げてもあなたは手を挙げない。分かっていないのかと思って、先生がに質問されるときちんと答えてその内容は正しい。目立つのが好きではなかったようだ。
それではダメだ。
あなたのブログは本や映画の紹介が多いけれど、いまいち注目を集めない。そこで「はじめての批評 ──勇気を出して主張するための文章術」を読んだ。そして、不足していると考えたのが次の2点だ。
- 批評は批評されるものの価値をはっきりと伝えることだ。その価値が伝わっていない。
価値(かち、value)とは、或るものを他のものよりも上位に位置づける理由となる性質、人間の肉体的、精神的欲求を満たす性質[1]、あるいは真・善・美・愛あるいは仁など人間社会の存続にとってプラスの普遍性をもつと考えられる概念の総称。
(Wikipedia:「価値」より 2016/10/13) - 反対する人の意見を想定して、それに反論して撃破するということをやっていない。
まとめ
作文嫌いの私がブログを書着続け、この記事で200本目になりました。そんな私が過去の自分に教えたいことを書いてみました。
みなさんの役に立つ部分があったでしょうか。ここまで続いたのも、読んでいただく人がいたから出来たことです。
このまま、300本目の記事へと続いていくことを願っています。