シロッコの青空ぶろぐ

高卒シニアが低学歴コンプレックス脱出のため、放送大学の人間と文化コースで学んでいます。通信制大学で学ぼうとする人を応援したい。学んで成功する人が増えれば、私のやる気も燃えるはず。

思考ツールを使った意思決定の物語・「自分の答えのつくりかた―INDEPENDENT MIND」

自分の答えのつくりかた―INDEPENDENT MIND

自分の答えのつくりかた―INDEPENDENT MIND

 

 「世界一やさしい問題解決の授業」に続き渡辺健介さんの本

世界一やさしい問題解決の授業」は、コンサートの観客を集めて成功させるパソコンを買いたいがお金がたりない、という課題を分析して実現する手法を見につけるための本でした。この本は説明しているのは著者で読者の直接話しかけていました。

この「自分の答えのつくりかた」は、違った構成になっています。サッカーが得意なピンキー少年のファンタジーな物語になっているのです。その物語の中でピンキー少年は色んな人に出会い、成長していきます。そこに登場する問題の答えをいろんな人に教えてもないながら答えを出していく物語です。サッカー留学をする学校を決める。留学した国での異文化との遭遇と成長(ピラミッド・ストラクチャの習得)。災害があって帰国、移住先を決める。これらの問題が登場します。

留学先では発生する事件はドラマチックに描かれ、グイグイ引っ張られてしまいます。そして、帰国しなければならない事件が発生。帰国してからの移住先を決めるのは対立する案もあり、その案を押しているのが悪役で、勧善懲悪の物語になっています。

試験問題は先に正解があって、そこから逆に考えて作られた問題ですが、社会生活の中で発生する問題は何が正解なのか、正解があるかどうかもわかりません。

自分の頭で考えろとよく言われます。しかし、どうすれば良いんでしょう。どうやって自分の頭で考えるのか、他人の意見を鵜呑みにせずに聞くのか、自分の価値観をどう築くのか、そういうことがテーマの本です。

文化の違いを疑似体験する

主人公のピンキー少年は中二で緑国に留学します。そこでは文化の違い、授業の違いを体験するのですが、それは「世界一やさしい問題解決の授業」のあとがきに書いてあった渡辺健介さんの体験がベースになっているようです。

「世界一やさしい問題解決の授業」のあとがきの出てくる米国グリニッジハイスクールで学んだ徹底的の討論する歴史の授業。この先生がMr.Bのモデルとなってこの物語に登場するのですが、ピンキー少年は重要な思考ツール「ピラミッド・ストラクチャー」の使い方を教わります。

自分の成績がCではなく、BいやAを貰う権利があると先生に主張するクラスメートが登場して、自分を過剰にアピールする話もが出て来ます。「能ある鷹は爪を隠す」という日本とで美徳の意識はまるで違います。

ここで思い出したのが孫正義さん。孫さんはカリフォルニア州での大学の検定試験の際に、「この問題は日本語ならば必ず解ける」と言い、辞書の貸し出しと時間延長を試験官に申し出たそうです。そして、最後は州知事にまで孫は電話で交渉して、「辞書の貸出し」と「時間延長の要求」を通して合格したそうです。(wikipedia)

 それから、久米宏さんにも似たようなエピソードがあります。難関のTBSアナウンサー試験に受かったけれど「不可」があって大学を卒業できない。オールドパーを2本持って教授宅へ行き、「不可」から「不」の一文字を取ってもらうべくお願いしたのです。こういうのは成功者の特徴だと思いますが、私にはそう言う力が足りないと痛感します。(久米宏さんと「LIFE」の話を。 - ほぼ日刊イトイ新聞) 

ピラミッド・ストラクチャーを使って考える

ピラミッド・ストラクチャーという言葉を始めて知ったの「ははてなブックマーク」のホットエントリーに登場したブログのよってでした。そのとき、ブログを印刷したのですが、バインダーに閉じてお終いになってしまいました。

次はアマゾンの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」で出会った「 考える技術・書く技術」。これはしっかり最後まで読みましたが、実践には至りませんでした。

そして、この「自分の答えのつくりかた」です。いきなり「 考える技術・書く技術」を読むよりも、先にこの「自分の答えのつくりかた」を読んでトレーニングを積んで、それから「 考える技術・書く技術」を読んだ方がよいと思います。

プログラムの本もそうなのですけれど、いきなり難しい本を読むよりも、最初は薄い基本の原理をきっちりと押さえた本がお勧めです。

  • おまけ:ピラミッド・ストラクチャーをネットで検索して、「ロジカルシンキング入門」という記事を見つけました。この9回、10回、11回がピラミッド・ストラクチャーです。簡単な演習がありますから、答えを見ながらの写経でもよいので絵を描いてみれば良いと思います。

    絵を描くツールでお勧めなのが「Cacoo」です。 フローチャート、ワイヤーフレーム、UML、マインドマップなどの図を24枚まで無料で作ることができます。
    私はマインドマップを使ってピラミッドストラクチャを描きました。

    順序から言うと、最初に「ロジカルシンキング入門」、次が「自分の答えのつくりかた」が良いと思います。

人柄を表すエピソード

著者の渡辺健介さんはどんな人なのだろうと検索すると、興味深いブログが見つかりました。日本財団会長の笹川陽平さんのブログに「『問題解決の授業』と渡辺健介君」という記事があったのです。渡辺健介さんはイエール大学を卒業後、マッキンゼー・アンド・カンパニーに入社。奨学制度でハーバードのビジネス・スクールを卒業、その時学んだことを子供達に教えることが自分の使命と考えて退職してしまったのだそうです。あと6カ月間勤務すれば、奨学金の返還は必要ないそうなのに・・・。早く子供達に教えたかったのでしょうか、マッキンゼーにお金を返さないと悪いと思ったのでしょうか・・・。

登場する思考ツール

  • よい点悪い点リスト
  • 評価軸X評価シート
  • やるべきことリスト
  • リオ中学とアマゾン中学の評価リスト
  • ピラミッド・ストラクチャー

 

考える技術・書く技術―問題解決力を伸ばすピラミッド原則

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  • 作者: バーバラミント,グロービスマネジメントインスティテュート,Barbara Minto,山崎康司
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