文章においては、凡庸さは恥
「だれでも書ける最高の読書感想文」に続いて2冊目の齋藤孝さんの本です。先に『5日間で「自分の考え」をつくる本』の紹介を書きましたが、読んだのはこちらが先。プロローグは次のような書き出しではじまります。
文章は何のために書くのか?
この答えは様々にあるかと思いますが、本書で設定している答えは、これです。
文章は、ひとを動かすために書く!
それでは、どうすればひとを動かす文章が書けるのか、それがこの本のテーマです。
妻の特殊能力で力「凡庸」から脱出できていた
アクセス思うように増えない私のブログ記事の中で、比較的アクセスの多いものにはタイトルに有名人の名前がついています。
その中でひとつだけ有名人が出てこないのがこちら。
それでもこの記事が注目を集めているのは、コピーCDを聞き分ける特殊な能力を持っていたからです。妻の力で「凡庸」から脱出できていました。
他の記事は書いてあることが当たり前すぎます。これでは誰にもインパクトを与えません。それではどうすればインパクトのある記事を書けるのか、この本を紹介しながら考えます。
独特の視点をどうやって見つけるか
同じ記事でも視点が違えばインパクトの強い記事になります。では、独特の視点はどうすれば見つかるのでしょう?
独特の視点の見つけ方は二通りあります。「異質と思われる二つのものの間にある共通点を見つけること」と、「同質であると思われている複数のものの間に差異を見つけること」です。
本の中では「AKB48」と「モーニング娘。」の違いについて書かれています。同じようでもなグループであるけれども違うこと。そのインパクトが面白いのですね。
先に『感想文の書き方を考える・斉藤孝さんの「だれでも書ける最高の読書感想文」』の中で、「風と共に去りぬ」の主人公のスカーレット・オハラとTVタレントの蛭子能収さんについて、二人とも我がままで自由奔放という共通点があると書きました。それについて書けばインパクトがありそうです。
個性とは何なのだろう
個性的なブログには魅力があって、アクセスが集まります。それでは、個性と何なのでしょうか?
個性というのは、ある種の「無理」や「歪み」であると私は思います。無理やゆがみが一切ない整然たるものとうのは、面白くもなんともありません。
そこで思い出すインパクトの強いブログがあります。斉藤さんの「男子トイレと女子トイレの区別は必要ない(排泄社会論)」です。常識に凝り固まった反論のブクコメにスターがいっぱいついていますが、話題としてそんなブコメを吹き飛ばしています。このブログこそある種の「無理」や「歪み」がある面白さですね。そして、発見と気づきがあったからこそ生まれた文章だというのが分かります。
- 男子トイレと女子トイレの区別は必要ない(排泄社会論) - サイバーメガネのサザンクロスシティ(削除されたようです)
この本の中では映画「アバター」を説明するのに「徒然草」を使うという例が書かれています。その「無理」や「歪み」が読む人の心をつかむのです。
まとめ
齋藤孝さんの「誰も教えてくれない 人を動かす文章術」を読みました。インパクトのある読んで貰える文章を書くのにはどうすれば良いか。発見と気づきのある文章が重要。ある種の「無理」や「歪み」が個性なるということです。
この前、ボールペンを買いに行ったとき、放送作家の美濃部達宏さんが書いた「なぜ、あなたの話はつまらないのか? 」を見つけました。これも読んでみます。