目次
- 現代産業科学館へ行ってT型フォードを撮ろう
- なぜ、「T型フォード」っていうの?
- 塗装は「黒」の一色だけ
- ヘッドライトはガス灯だった
- 駐車灯とホーン
- タイヤのパターンが「NO SKIPD」
- 運転席
- 後ろから見た車体
- 左側全体の様子
- ガソリンスタンドのポンプにある注意書き
- T型フォードのエンジン
- 「義母の父も乗っていた」と言いたくなる
現代産業科学館へ行ってT型フォードを撮ろう
義母に見せて貰ったT型フォードの写真の話を書きました。
T型フォードは実物が市川の「現代産業科学館」に展示されているのを見たことがあります。そうだ、写真を撮って来て義母に見せれば喜ぶんじゃないか。ブログネタになるかも知れないし、そう考えて、市川の現代産業科学館に行ってきました。
目的のT型フォードは二階にありました。物珍しそうに写真を撮っていたからでしょうか、係りのおネエさんがきて丁寧に説明をしてくれました。
この話が期待以上に面白かったので記事にしました。
100年前の車の話で楽しんで貰えれば嬉しいです。
なぜ、「T型フォード」っていうの?
フォードは最初に設計した車に「モデルA」という名前をつけ、次に「モデルB」という名前をつけました。A、B、C・・・T型はフォードが設計した20台目の車だからです。[出典:現代産業科学館でいただいた印刷物]
ここに展示してあったのが1913年モデル。現代産業科学館にはもう一台の1915年のT型フォードあって、イベントがあるとき敷地内を走らせたりします。2015年3月15日の「 クラシックカー・スポーツカーin科学館」のときには私も出かけました。
塗装は「黒」の一色だけ
なぜ、黒なのか。黒が塗装が乾くのが一番早いからという理由だそうです。いかにもフォードらしいと思いました。
左のパネルにはT型フォードの価格と販売台数、全米のが乗っています
- 1909年 950ドル 12,000台 124,000台
- (略)
- 1925年 290ドル 1,495,000台 3,735,000
950ドルから290ドルへのコストダウン。販売台数が増加して10%くらいのシェアだったのが40%ものシェアに増えています。
このT型フォードは塗装をしなおしたもので、金色のラインが入っています。当時のT型フォードには金色のラインは入っていません。
手前の赤いポンプは当時のガソリンスタンドで使われていたものだそうです。
ヘッドライトはガス灯だった
面白いのは当時のヘッドライトが電気ではなくてガス灯だったことです。
ラジエターの下にはクランク棒が見えます。これを回してエンジンを始動させたのですね。
アセチレンを発生させるボンベ
運転席左のステップのところにカーバイトに水を作用させてアセチレンを発生させるボンベがありました。
カーバイトのアセチレンランプというと、子どものころに出かけた盆踊りの夜店のランプがアセチレンランプでした。シューという音と臭いが盆踊りの雰囲気を盛り上げていましたが、このランプの同じような臭いがしたのでしょう。
駐車灯とホーン
夜間に駐車するときは石油ランプを点灯させたそうです。
中央の金色のホーンがクラクション。
「プハッ!、プハッ!」とラッパのような音がします。
「1913 FORD」の文字。
これがホーンへ空気を送るための風船の部分。普段は下にあって見えないのですが、説明をしてくれたおネエさんが見えるようにしてくれました。
ハンドルにレバーがついているんですが、何のためのものでしょう。
タイヤのパターンが「NO SKIPD」
なんと遊び心のあるタイヤなんでしょう。
左の前輪には歯車の装置。オリジナルのモデルにはないもので、オーナーが後から取り付けたもののようです。前輪を駆動するためのものではないようで、スピードを計測するためのものでしょうか。
運転席
周りはパイプで囲ってあるのであまり近づけません。背伸びをして撮影をしました。
自撮棒があればもっと詳しく撮影出来たけど、マナー違反でしょうか?
ワイパーはないようですね。
後ろから見た車体
今と同じデフ。面白いナンバープレートです。
ナンバープレート
ホースレスの馬車・5514というナンバーです。
馬が引いた馬車にもナンバーがついていたんでしょうかね。
左側全体の様子
右の赤いのは当時のガソリンスタンドのポンプ。
メーターは反時計回りですね。
ガソリンスタンドのポンプにある注意書き
ハンドルを下まできっちりと下さないとちゃんと計れないぞって。
T型フォードのエンジン
排気量 2895.5CC。20馬力。最高速度は約70km/h。
「義母の父も乗っていた」と言いたくなる
おネエさんの説明を聞いていると「義母の父も乗っていたんですよ」と言いたくなります。そして、要らぬお世話に自慢っぽく iPhone の写真も見せてしまいました。
自宅に帰って義母にこれらの写真を見せると、義母は「この前の写真見せて来た?」って。
やっぱり、考えることは同じなんです。