シロッコ手習鑑

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シロッコ手習鑑

高卒シニアなのに臨床心理士になりたいと思い立って放送大学生になりました。

なぜ、中国はマナーがなっていないと言われるのか・桂林の旅で気付いたこと

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中国人はマナーがなっていないのか

中国の遊園地には偽物のディズニーキャラクターがいるとか、有名ブランドに似ている製品がいっぱいあるとか、中国ではルールが守られないことが面白おかしくTVで報道されます。公共の場所で騒がしい、秩序を守らず並ばない、衛生観念がない、などとも言われたりします。

私も中国人の団体客に辟易したことがあります。 2008年にバリ島に行ったときのことです。そのときの写真がこれ。

ヌサドゥアのリゾートホテル。日本やヨーロッパから来ている観光客は家族や友達同士で2、3人で静かなホテルです。そこに大型観光バス5、6台で乗り付け、大勢の中国人が入ってきました。グループ毎に色の違うTシャツを着ていて、その色は乗車するバスによって決まっているようでした。

団体のひとりひとりが大声で話しますから、とてもうるさくて静かな高級リゾートホテルの雰囲気はメチャクチャになってしまいました。

今度は逆に、中国の桂林を旅する機会がありました。マナーを含め、中国を旅して気付いたことを書いてみます。

上海の現地ガイドさんは中国の悪いイメージを話した 

上海空港で入国手続きが済んだ後、手荷物検査がありました。

あれ?入国なのに? 私たちが中国へ行く前に上海国内空港で爆発騒ぎがありました。そのせいかとも思ったのですが違いました。日本で爆買いした商品の関税をごまかすことのないようチェックしていました。

旅の目的地は桂林。上海の国際空港から国内空港へ移動する途中に上海のテレビ塔のあるあたりを散策。

上海の現地ガイドさんは街の案内をします。その中に交じっている毒入り餃子の話とか、日本と違って車を割り込む人とか、モラルの話題が多いのが気になりました。

桂林麗江ウォーターフォール ホテル (桂林漓江大瀑布飯店)

宿泊したのはウォーターフォール ホテル (大瀑布飯店)。毎晩8時30分にホテルの最上階から大量の水を流して大瀑布になるラスベガスのホテルのようなアトラクションが行われています。場所はこちら

山水画のような景観がセールスの桂林にラスベガス流のアトラクションは似合わないと思うのですが、そこは中国のパワーで押し切るのが今の中国流なのです。

ホテルのWiFi

ホテルにはフリーのWiFiがあります。しかし、そこからTwitter、Googleに接続できません。日本のYahooはOKでした。ソフトバンクのローミング・CHN-UnicomからはTwitter、Googleに接続できました。

ホテルのテレビで放映されていた番組

56チャンネルあるうち3チャンネルが日中戦争時代のものでした。これは半日のドラマのようです。

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顔を半分隠した悪役。カウボーイハットをかぶって荒野のようなイメージの場所でマカロニウェスタンっぽい映画です。日本にも小林旭さんの渡り鳥シリーズのような無国籍映画があったそうですが、そんな感じの映画です。半分が仮面だと表情を観客が予想する。その怖さを狙ったものですね。

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美しくライトアップされた鍾乳洞「蘆笛岩」

実家の近くに「あぶくま洞」という鍾乳洞があるものですから、鍾乳洞というとすぐ「あぶくま洞」と比べたくなります。鍾乳洞全体の大きさ、鍾乳石の大きさ、空間の広さも全部が「蘆笛岩」の方がスケールが大きく見事なものでした。それでも、桂林では中規模の鍾乳洞ということでした。

そして、一番違っているのが演出

ところどころに水が貼られた池が人工的に作られています。水面にはライトアップされた鍾乳石が美しく映って空間は倍に広がり、まるで深い湖があるようです。

圧巻は広場のような広い空間で広げられるショー。鍾乳洞の天井に動画が映写されるのです。竜のイメージから始まり、太古からの地球の時間の流れをイメージしたものです。

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鍾乳洞のスクリーンに映写されるバレエ「白鳥の湖」

人工的に作られた水面にもバレエが映りこみ美しい。

でも、なんで鍾乳洞でディズニーのような動画やバレエなの? という疑問が生まれ、統一感のなさが印象に残りました。日本の鍾乳洞ならばライトアップはするにしても鍾乳石の美しさに焦点をあてるためのものに留め、ここまでの演出はしない思うのです。

単純な美しさ。それが極まると「侘び寂び」の世界なります。それが日本ですね。

桂林には整備された鍾乳洞が400もあるそうです。その中で観光客を集めて勝ち抜くには、「侘び寂びのある鍾乳石本来の美しさ」などと言っていてはダメなんです。

それで、集客するためにはなんでもやる。それが中国のパワーなんだと。

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桂林動物園のパンダ

ガラガラ。とても広い動物園なのですが、入場者は私たちだけ?

パンダを見て喜んでいるのは日本人だけなのでしょうか?

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お茶屋さん

ツアーによくある販売です。日本語のトークが上手い!

お茶を売るという雰囲気は全く見せずに味わってもらうという雰囲気で進めます。そして売るのは最後の数分だけ。

「これを買っていただいた方には、この透明なお茶を入れる道具をサビースします」

その透明な急須に注目があつまっていたのです。「これを買っていただいた方には・・」と話が続き、最後には一番高価な「田七花茶」になり、もう一本お茶がサービス・・・そのもう一本には一番高価な「田七花茶」を含めてもいいということになり、最初の話は何だったのだ。これを買わなくちゃ損だ。そんな雰囲気になります。

私は義母から「お茶は買ってこないように」と言われていましたから、お菓子をお土産に買いました。

中国の少数民族「ミャオ族(苗族)」

ホテルのフロントにミャオ族(苗族)の衣装を着た女性がいました。この人は本物のミャオ族(苗族)ではないのかもしれません。許可をもらって撮影。

少数民族は漢民族に山奥に追いやられ、貧しい暮らしをしているようです。漓江船下りの終点「陽朔」に少数民族の人たちが作る民芸品の売店がありました。その前に私たちに写真集や民芸品を売ろうと4、5人の少数民族の女性が集まっていました。中国人の観光客に比べてかなり貧しい身なりをしていました。

その中の一人から、私は小物入れをお土産に購入。写真集を買ってくれとしつこく着いてきた女性も。

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大瀑布飯店近くの歩行者天国

翌日のニュースになるほどの大雨でした。日本でも中国南部の大雨がニュースになっていたそうです。

傘を持って出なかったのでびしょ濡れ。ホテルに帰る途中のコーヒーショップで同じツアーの人たちを見つけ、傘に入れてもらって帰りました。

そこのおばあさんが作る「月餅」がおいしいのだとか。一日に58個しか作らないので予約が必要。中国にも頑固な職人タイプの仕事をする人もいるんですね。

お土産に買ってきました。

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ホテルの窓から眺めた杉湖

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ナイトクルーズ

ホテル近くの湖をナイトクルーズするオプションのツアーに参加。

桂林の「桂」は日本の金木犀のことです。街の街路樹は全て金木犀。金木犀の花が咲くころには街中が金木犀に香りにあふれるそうです。ちょっと怖いくらいです。

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中国全土から集まった観光客がいっぱい。

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この塔はナイトクルーズのために作られたものです。

ナイトクルーズの演出をしたのがチャン・イーモウ 監督。北京オリンピックの開会式も演出していましたね。足跡の形をした花火を覚えている人も多いと思います。

そのことを教えてくれた中国のガイドさんにチャン・イーモウ 監督が演出をした映画の話をしてみました。日本語のタイトルが「初恋のきた道」。ヒロインのチャン・ツィイーは話が通じましたが相手役の俳優さんを私は知りません・・・Orz。中国語のタイトルなら通じたのでしょう。「HERO 英雄」と高倉健さんが出演した「単騎、千里を走る」は話が合いました。

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鵜飼いのショーもやっていました。

途中には金門橋や錦帯橋をイメージしたオブジェ等。途中でバンドの演奏やショーもあって、なんでもありの雑多なイメージでした。洗練はされていないけどパワーで押し切る感じです。

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帰りの船の中では音楽のショー。

これも、日本の「春を愛する人は~🎵・四季の歌」だったり、韓国の「アリラン」だったり、お客さんの喜ぶのだったらなんでもあり。

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漓江船下り

前日の大雨で洪水寸前。本来の桂林はこんな感じだそうです。Googleの写真をお楽しみください。

テレビドラマ「大地の子」で船下りのシーンがありました。ラスト近く、中国に帰る決心をした陸一心、父親の仲代達矢さんが一緒に船下りをするのです。妻がお気に入りドラマでした。

「きっと感動する」言われて、NHKから購入した高価なビデオセットを強制的に見せられた記憶があります。

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船下り。ガイドさんが「私のサービスです」とブルーベリー、ハスの実、栗、サンザシの実、サンザシのお菓子を配りました。これで二人分。

なんと親切な人なのだろう思いながら食べると、後でお土産の販売がありました。これがお土産の見本だったのです。もう、先にたくさん食べていますから、買わないと悪いような気がします。それが、ネライ。さすがはビジネスが上手です。

サンザシのお菓子をふたつ買いました。

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漓江船下りの終点「陽朔」

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夢幻漓江(雑技とバレーショー)

雑技とバレーが混じった大規模なショーです。統一感のない雑多なパワーはまさに中国というイメージを感じました。

私は気になりませんでしたが、「中国の観客は隣の人と大きな声で話してうるさい」と一緒に行った人が話していました。座席の場所が違うのでなんとも言えませんでした。

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夢幻漓江の前にいました。食用犬だそうです。中国には犬を食べる文化があって、「犬肉祭」で検索すると、凄い画像が出てきます。

日本ではかわいいクジラやイルカを食べますし、インドでは牛は聖なる動物ですから食べません。文化はいろいろということで・・・。

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なぜ、中国人はマナーがなっていないと言われるのか

中国は経済が発展しました。しかし、中国は人が多くて生存競争も大変です。何かを得るには他人を押しのけないと負けてしまう国なんですね。

しかし、それも時間と共に洗練されていくと思うのです。

日本人観光客は今では欧州で最も高い評価を得ているが、1960年代には世界での評価も低かった。日本政府はガイドブックを発行するなど30年間の宣伝と教育によって、日本人観光客のイメージを改善させた。

(『世界で「最悪」の観光客は中国人ではなかった』より)

 今回の旅では、中国のなりふり構わぬ雑多なパワーを感じました。