シロッコの青空ぶろぐ

高卒シニアが低学歴コンプレックス脱出のため、放送大学の人間と文化コースで学んでいます。通信制大学で学ぼうとする人を応援したい。学んで成功する人が増えれば、私のやる気も燃えるはず。

円安はいつまで続くのだろう? 『「通貨」を知れば世界が読める』

「通貨」を知れば世界が読める (PHPビジネス新書)

「通貨」を知れば世界が読める (PHPビジネス新書)

 

にわか投資家は為替相場が気になる

インデックス投資信託の積立を始めたのが今年の2月。債権の変動はほとんどありませんが、国内の株式は値上がりを続けておりますし、外国株式インデックス、新興国株式も値上がりを続けています。

単純に考えれば値上がりをしている訳ですから嬉しいのですが、私が目標にしているのは5年後、10年後、今はなるべく安く積み立てて、5年後、10年後には値上がりしていいて欲しいのです。

現在の国内株式が高い原因は何でしょう? 

東京証券取引所には「5頭のクジラ」がいて買いまくっているという話があります。それと円安。円が安ければ海外からは日本の全ての物が安く見えます。

外国人の持ち株比率は増えていますし、売買比率も2014年1月で67%と増えていますから、円安は国内株式が高くなる原因のひとつだと思います。

外国に保有している資産は円安になれば値上がりしたように見えます。今まで1ドルを両替するのに80円だせば良かったのが120円。ドルで保有していた資産を処分して円に交換すれば、資産の評価は変化がなくても1.5倍の日本円を受け取るようになるのです。

では、逆に円高になれば私が困ります。円高になるなら早くなって、5年後、10年後には円安になっていて欲しい。そう旨く話が進むはずはありませんが、為替相場に無知では困る。そんなことから「通貨」について、初歩的だと思われる本を探して読みだしました。

この本にした決め手は評価は分かれていますが、マゾンのレビューが50件と多かったことです。

著者の浜矩子(はまのりこ)さんはどんな人?

私はツイッターでインデックス投資に関する情報を発信している人を何人かフォローしています。「浜矩子 株」のようなキーワードでツイッターを検索すると、弱気な発言をしているので、そのことに対するコメントが多いですね。

 以下のような大量の本が捨てられていたというブログもありましたが、定期的に本を処分する人はいますし、浜矩子さんの本が大量に捨てられていたということは、大量に購入されていたということで、逆に勲章なのかもしれません。

randomwalker.blog19.fc2.com

浜矩子さん、ウィキペディアを見ると三菱総合研究所に入社して、ロンドン勤務しているんですね。『「通貨」を知れば世界が読める』の中には「シティ」と呼ばれる金融街のこと、ポンドの歴史など「パクス・ブリタニカ」と呼ばれたイギリス最盛期の話が出てくるのですが、だから詳しいのだと納得です。(「パクス・アメリカーナ」の話も出来てますけれども)

浜矩子さんの本を読みたいと考えていたので、以下の2冊の新書が積ん読になっています。

「通貨」はこれからどうなるのか (PHPビジネス新書)

「通貨」はこれからどうなるのか (PHPビジネス新書)

 

 

グローバル恐慌―金融暴走時代の果てに (岩波新書)

グローバル恐慌―金融暴走時代の果てに (岩波新書)

 

円安はいつまで続くのか

今は1ドル120円以上の円安。いつまで円安が続くのか、そもそも、なぜ、為替相場は変動するのか、変動する要素は何なのか知りたいというのがこの本を読もうと思ったきっかけです。この本のサブタイトルが「”1ドル50円時代”は何をもたらすのか?」。私の知りたいことが書いてあると思ったのです。

”1ドル50円時代”になるのか、ならないのか。なるとしたら何故か? この本が書かれたのが2011年、東日本大震災の直後、円は80円を割りはじめた時代です。

50円になる根拠を浜矩子さんは、ドルが弱体化している、円は東日本大震災があったにもかかわらず強いと根拠述べています。 結果的には、この本が書かれた直後に相場は円安に向かい、今は125円までいきました。

通貨を取り巻く環境、歴史について解説されていますけれども、相場についてはあまり解説されていませんでした。

どんな人が為替相場で両替するのか

そこで、素人が「初歩の初歩」を考えてみます。

円からドルへ交換したい人、ドルから円へ交換したい人は図のようにいろいろあると思います。

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それから、相場が変動しそうな要因を書いてみます。(素人考えなので調べてあとで書き足すかも)

  • 金利の変動 日本の金利が高くなると、「日本の金利が低いから銀行から借りて、金利の高い海外に投資しよう」(円キャリートレード)というのは成立しなくなります。
  • インフレ 1台100万円していた日本の車がインフレで同じ200万円になったとします。全ての物が倍になったなら、今までと同じレートでは相場が成立しなくなります。インフレで物価が倍になったときはレートも倍になれば同じ価値ですね。
  • 生産性の向上 日本の車を生産する技術が向上して、100万円の車が50万円で生産できるようになったとします。すると、日本の円の価値は高くなるはずです。
  • 国の信用 日本の経済がボロボロで破綻目前だとします。銀行が倒産するかも知れません。北朝鮮が攻めてきて、日本はなくなるかもしれません。そんなときは円は安くなるはずです。

それと、相場ですから、為替相場は上がったり下がったりするのですね。「過去の外国為替市場を振り返ると、通貨の価値が16年周期で大きく変動するケースが目立ちます」という話があります。円ドル相場で史上最高値になったのが、1995年と、16年後の2011年。だとすると、次は2027年ですね

下の「USドル/円の為替レートの推移」のグラフを見るとあと2、3年すれば円高に向かっても良さそうですが・・・さて、どうでしょう?

 

単一通貨と共通通貨、優れているのはどっち?

終章『来たるべき「二十一世紀的通貨」のあり方とは』がとても面白かったです。そもそも、円だ、ドルだ、ユーロだ、元だと通貨がいっぱいあるのは不便です。世界中がひとつの通貨なら便利なのに、とは誰もが考えることだと思います。世界単一通貨ですね。

ところが、単一通貨は調子が狂ったとき、どこがどうくるっているのかを診断をするのが難しくなる、診断がついても、的確な治療が施せるか、心配は尽きないと言います。

話が具体的でないので、素人には「えっ、そんなことあるの? 日本国内は単一通貨で便利じゃん」と思ってしまいます。

しかし、浜矩子さんはユーロがギリシャ問題を抱えているように、世界中をひとつの通貨で管理するとギリシャ問題のようなものが多数出てきて、何が問題なのかさえも分かりにくくなると言っているのですね。

そこで提案されるのが共通通貨。これは第二次世界大戦後の通貨をどうするかブレトンウッズ会議で話し合ったときに、ケインズによって提案された国家を超えた通貨「バンコール」構想のことです。この話は前に呼んだ池上彰さんの「日銀を知れば経済がわかる」にも出てきます。ブレトンウッズ会議のときはアメリカに押され、実現されなかったのです。

共通通貨があって、各国に通貨があります。そして、地域通貨と3種類の通貨を使うことが提案されています。

地域通貨って、あまりピンと来ません。 この本では、イタリアの地域通貨のが出てきます。

イタリアはユーロの前はリラを使っていたのですが、インフレがひどくて支払いにおつりに膨大な小銭が必要なのですが、小銭がありません。そこで、大阪のおばちゃんが配るようなアメちゃんやチョコレートを小銭の代りに配るんですね。そして、アメちゃんやチョコレートはいくらあれば良いのか分かりません。アメでなくてチョコレートが欲しいという人のために引換券が発行されるようになります。これが地域通貨として通用するようになったという話です。

単一通貨と共通通貨、優れているのはどっちなのでしょう? システムに歪みがあると、それをついて儲けようとする人が現れて、リーマンショックのようなものになると言います。

安定した通貨を維持するのは難しいものなのだというのが実感です。

にわか投資家が読んでみました。「臆病者のための億万長者入門」

臆病者のための億万長者入門 (文春新書)

臆病者のための億万長者入門 (文春新書)

 

臆病者だからこそ億万長者?

表紙を開いた右のカバーに「臆病者だからこそ億万長者になれる!」という文から始まる紹介文があります。一般にいう臆病者とは、少しのことでも怖がってしりごみする、気が小さくい人のことで、マイナスのイメージを表現した言葉です。

しかし、ここで言う臆病者はちょっと違います。投資にはリスクがあります。そのリスクに、勇気を振り絞って危険や困難に立ち向かっては、虎の子の財産を失ってしまいます。リスクに立ち向かうのには科学的な手法が必要です。理性的に注意深くその科学的手法に耳を傾けようとする人がここでいう 臆病者ということですね。億万長者は無理としても銀行預金の利率よりは上回れるのではないか。この本を読んで臆病者の私はそう思いました。

素人は株価暴落がチャンスだ

橘玲さんは2013年5月23日の株価暴落を予想して的中させています。その手法はアメリカ株のPERと日本株のPERを比較することによるものです。その記事がこの本の中で紹介されています。

PER(Price Earnings Ratio:株価収益率) は株価を1株あたりの利益(EPS)で割って求めます。つまり、株価に相当する収益を上げるのには何年かかるか、それを計算して求めた数字のことです。PERが低ければ株が割安であることを示し、高ければ割高であることを示す数字です。このとき日本のPERは28倍にもなっていますね。「日本株が高くなりすぎると日本株を売ってアメリカ株を買う現象が生まれるぞ」、そう書かれています。

本にはアメリカと日本のPERを比較したグラフが掲載されていますが、ここでは他サイトの資料を紹介します。

世界中の株、債権を丸ごと買えば

今まで書いたブログを整理をすると、私はイオン・ラウンジに入りたいことから株主優待に興味を持ち、イオン株を購入するかどうが検討しました。しかし、勝間さんの「お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践」を読んで、素人がいきなり株を購入するのは最悪のパターンと知り、勝間さんの勧めるインデックスファンドについて3冊の本を読み、積立を始めたところです。

インデックスファンドとは日経225なら、常に225種類の株を日経225と保有株の比率が同じになるように購入する投資方法です。市場を表すための指標はあらゆる市場にあります。その機械的に株を保有するインデックスファンド。プロのファンドマネージャーでも勝てることが少ないことが分かってきました。長期投資をしようとするならインデックスファンドが最適です。

そして、あらゆる市場を集めた全世界のインデックスファンドもあります。(例:eMAXIS 全世界株式インデックス)全世界インデックスは世界にまたがりますから、為替のリスクも心配です。しかし、世界中の通貨が同時に下がることは理屈からしてあり得ませんから、為替のリスクは少ないと言います。

4章は為替の話、5章はマイホームという不動産の話でしたが、興味が湧きませんでした。 FXでおばちゃんが億万長者になったことがあるが、全員でジャンケン大会をやればだれかは億万長者になる、そんな話です。

欲望という資本主義のエンジンが消えることはありませんから、世界の株を全部買える世界株のインデックスファンドを買えばよいのです。

日本がアメリカのように強力な国ならば

橘玲さんが株価暴落を当てた話から、日本の会社は資本に対する収益率が悪いという話になります。そして、その原因として出てくるのが、日本では社員の解雇が出来ないと言うことです。解雇が出来ないから、不採算部門を閉じることが出来なくて収益は下がったままなのだと言います。

池田信夫さんや竹中平蔵さんも解雇が出来ない問題をよく言います。投資家からすると日本企業に投資するより、欧米企業の投資した方が良いということなってしまうのですね。

失業率が高くなって自殺者も多くなる社会は誰も望まないので、日本はダラダラ駄目になって行くんでしょうか・・・。日本がアメリカのように強力な国ならば、欧米に「そんなに簡単に解雇できるシステムは人権を無視している。改善しなさい」と迫れるのですが・・・Orz

日本の経済は大丈夫?

日本企業は株価収益率が悪いという話を聞きますと日経255インデックスファンドを積み立てている私としては心配になります。それで、なるべく長期の日経平均の推移、アメリカ株価の推移、日本のGDPの推移を検索してみました。 

ダウ平均株価はITバブルの崩壊やリーマンショックはありますが全体的には右肩上がりに上昇しています。それに比べて日経平均も日本のGDPも長期推移はサインカーブのようにグニャグニャです。解雇の問題だけでなく、労働者人口の問題などもあり、活気のあるグイグイとした成長にはならないのかも知れません。

にわか投資家が「臆病者のための億万長者入門」を読みながら考えてみました。

投資入門(5) 「インデックスファンド積立を始めるのに参考にしたサイト」

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(画像提供はphoto-ac

インデックスファンドの積立をはじめた経緯の続きです。勝間和代さんの「お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践」を読んだ時点で、インデックスファンドを積立ようと考えました。そして、実践のための情報収集として本やWEBをよみました。新しいことを始めようと思っても、ちょっと調べると胡散臭く感じたりすることがありますが、これは本物だ、面白い、そう確信が深くなってインデックスファンドの積立を始めたのです。

今回はWEBの紹介です。

初心者向け投資信託情報サイト

本を読んでいて、分からないことがあれば検索して調べながら読みました。その度に何度も登場したのが以下のサイトです。そして、結果的にはこれらのサイトがおすすめする投資信託を積み立てることにしました。

  • やさしい投資信託のはじめ方
    これから投資をはじめる初心者にやさしく解説しているサイト。「積み立て投資」を使って継続的に投資を続ける手法を紹介しています。
    初心者向けおすすめ投資信託:これが参考になりました。
  • やさしい投資信託ガイド
    ここも初心者向けのサイトですが、仕組みや技術について詳しく解説しているのが特徴です。
    ドル・コスト平均法

    積立が有利であることが説明されています。

    インデックス投資について

    単発の株式売買では鉄火場のプロにやられるのは目にみえています。プロと渡り合うにはインデックス投資がよいと思います。「インデックス投資と長期投資」では長期間になるとほとんどのアクティブファンドが市場平均に負けるという結果を示しています(20年で82%が負ける)。

    モーニングスターには「トップ10からアクティブファンドが消える日…」というコラムもあり、インデックスファンドの実力が評価されています。
  • ノーロード投資信託徹底ガイド 

    ノーロードとは売買手数料がないという意味です。日経平均やTOPIXのような指標と同じ数値になるように株や債券を売買しますから、ファンドによる差はほとんど出なくなります。そうすると、あとは手数料が安いファンドを探すことになります。 売買手数料の他に委託料のようなものがかかります。また、売却したときに経費が必要なファンドもあり、ノーロードと言っても手数料が掛らない訳ではありません。

    地域・資産別ノーロード投資信託

    バランス型、国内株式型、先進国株式型、新興国株式型、国内債券型、先進国債券型、新興国債券型、国内リート型、海外リート型、コモディティ型、存在価値あるアクティブファンド、と分野別に紹介しています。これらの分類から相関の低い組み合せを選ぶことになります。バランス型は組み合わせを考慮したファンド。

  • わたしのインデックス 

    投資商品があるインデックス

    TOPIX トピックス、日経平均株価、東証マザーズ指数、JASDAQ-TOP20など市場を表すための世界中のインデックスが紹介されています。これらを組み合わせれば世界中に分散させて投資することが出来ます。 

勝間さんのいうように、ノーロードのインデックス投資信託には魅力があります。短い期間では株式売買のように目だった結果は残せません。しかし、長い期間積み立てをすれば世界経済成長のメリットを受けることが出来ると思います。

ちなみに、私が積み立てているのは手数料が安くて、インデックスとしても無難なものですから、紹介しても面白みがありません。自分で調べないと投資の面白さはなくなってしまいます。是非、自分で調べて積立を始めることをおすすめします。

月千円から積立られます。

投資入門(4) 「インデックスファンド積立を始めるために読んだ3冊の本」

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今までのおさらい

イオンラウンジに入れなくなりました。妻の持っていたイオンゴールドカードが使えなくなったからです。株主になれば株主優待でイオンラウンジに入れます。そんなことからイオン株に興味を持ち、購入しようと調べ始めました。

しかし、株は価格が変動します。銀行預金より金利が良くても、株の価格が下がってしまえば元も子もありません。イオン株は過去5年間で500円以上の変動がありますから、今の状態が続いて140円の配当があったとしても、配当が吹っ飛んでしまう可能性があります。

この頃に勝間和代さんの「お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践」を読みました。そこには、株はプロが得して個人が損するもの、素人がいきなり数十万円である銘柄株を購入するのは一番避けるべき投資方法だと解説されていました。なので、イオン株購入は保留すること決めました。

リスクの少ない投資方法を求めて

投資に興味を持ってから何冊か投資関係の本を読みました。そこから得られた情報を簡単に書いてみます。

勝間さんが本の中で言うように、投資先を国内と国外、債券と株式を4等分してインデックスファンドを選べばリスクの分散が可能で、毎月積み立てれば変動を吸収できる、そう考えました。投資をしてお金を増やすというのもありますが、そういう技術についてもっと知りたいを思ったのです。俄然やる気が出てきました。そこで読んだのが次の本です。 

一番やさしい! 一番くわしい! はじめての「投資信託」入門

一番やさしい! 一番くわしい!  はじめての「投資信託」入門

一番やさしい! 一番くわしい! はじめての「投資信託」入門

 

 ファイナンシャルプランナー・竹川美奈子さんが書いた本です。竹川さんは「投資信託にだまされるな! ---買うべき投信、買ってはいけない投信」というベストセラーもあり、投資信託関連の著作がたくさんある方です。この本は初心者にとても優しいく書かれています。

世界中どこでも人間の生活は豊かになり、経済が成長します。卵はひとつの籠にもらずにリスクを分散して、10年、20年と積み立てれば人間が豊かを求める限り、投資に対するリターンはある、この本を読んでそう確信を持ちました。

〈新版〉投資信託選びでいちばん知りたいこと

〈新版〉投資信託選びでいちばん知りたいこと

〈新版〉投資信託選びでいちばん知りたいこと

 

 投資信託の格付け評価など経済情報を投資家向けに伝えているモーニングスターの社長:朝倉智也さんの書いた本です。モーニングスターの投資信託検索機能を使って、お勧めする条件の投資信託を実際に解説しながら検索して探していきます。こういうサイトはある程度経験すれば使い方は把握するものですが、用語の意味も分からない状態でしたので、とても参考になりました。

この本はある程度投資信託のことを知り始めた人が現実に投資信託で資金運用するのに役立つよう書かれています。資金計画の立て方から、目標が達成して終了するまでのことです。

ここで意外だったのは、まず先に住宅資金や老後などライフイベントに必要な資金目標を決め、それから逆算して利回りを決定するということ。安定した債権に多く投資するのか、リスクは大きいけれども利回りの大きい株式を多くするのか決めるのです。利回りが15%以上必要になれば計画を最初からやり直すということですが、「大丈夫なの?」と半信半疑でした。

それから、意外だったことがもうひとつ。資金目標に到達したら、予定した時期にならなくても投資信託を売却して辞めるということです。あれ? なるべく増やすんじゃなにの? そう疑問が湧きました。そこが投資信託を運営、販売してリベート得る立場の人との違いかも知れません。

忙しいビジネスマンでも続けられる 毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術

忙しいビジネスマンでも続けられる 毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術 (アスカビジネス)

忙しいビジネスマンでも続けられる 毎月5万円で7000万円つくる積立て投資術 (アスカビジネス)

 

CFPファイナンシャルプランナーであるカン・チュンド(姜 忠道)さんの本です。投資信託については3冊目の本ですから、特別に新しく知ったことはありませんでした。ただ、ポートフォリオ(参考: Q.ポートフォリオ理論とはなんですか?)に新興国を加えたパターンや日本株式を除外するパターンがありました。
新興国はまだ未知数の新しい力に期待するねらいがあり、日本株式を除外するのは日本経済の力を見捨てた投資です。スタンダードな配分は国内債券1/4・国内株式1/4・国外債券1/4・国外株式1/4ですね。
あと意外だったのが65歳で7000万溜まったあとの話です。私はとてもそんな金額に到達しませんが、その後について、著者のカン・チュンドさんは年に5%の配当を目指し、生活は4%を切り崩してに使う、さらに増やしていけと言うのです。「投資信託選びでいちばん知りたいこと」の朝倉さんは、リーマンショックのようなものが怖い、目標に達したら期間が到達しなくても現金にしろ、そういいますから随分違います。

 

投資に対する考え方が変った・勝間和代「お金は銀行に預けるな 金銭リテラシーの基本と実践」

お金は銀行に預けるな   金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)

お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)

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「最も参考になったカスタマーレビュー」がひどい

アマゾン・カスタマーレビューに驚いてしまいました。
「お金は銀行に預けるな」は評価の高いレビューがたくさんあります。

最高の★★★★★が一番多くて208人のうち69人。次の★★★★が61人。

最低の★をつけた人の数は少ししかいませんね。
しかし、レビューを見た人が投票した結果の「最も参考になったカスタマーレビュー」は「犯罪的書物だ」、「焚書ものだ」と酷評したレビューに人気が集まっています。
これらが、最も参考になったレビューとして最上位に表示されてしまっているのです。罵倒したレビューに大量の「このレビューが参考になった」と投票したからです。

アンチ勝間さんの人たちが投票したのでしょうか。

投資に対する考え方が変った素晴らしい本

いくら話し合っても考え方が人と合わないとき、絶望を感じることがあります。

しかし、自分の無知が原因で誤解をしていた場合、その誤解がとけるのは感動的なものがあります。目から鱗が落ちるというやつです。(我ら糖尿人、元気なのには理由(ワケ)がある」を読んだときも目から鱗が落ちました)

私は「株はギャンブルだ。素人が手を簡単に出すべきではない」と考えていました。

ところが、勝間さんは、「資本主義の根幹は金融。賢くない人から賢い人へお金が流れるように出来ている。だから、金融リテラシーを高めないと働いてもお金は資本家へ流れてしまう」と言うのです。そして、読者に投資を呼びかけ、その手法を紹介しています。

卵をひとつの籠にもらない

★ひとつの評価をして大量の投票を得ているレビューがあります。

そのレビューは、2008年の「暗黒の一週間」で株価は大暴落した、勝間さんの勧めで投資した人は酷い損害を受けたではないかと言います。

しかし、勝間さんが紹介しているのは、投資先を国内と国外、債券と株式を4等分にして、毎月定額のインデックスファンドを長期間積み立てると言うもの。暴落していれば安いときにかなりお得に買え、相場の回復した今ならかなりプラスになっているはず。(インデックス投信の強さ

この本を読んで、卵をひとつの籠にもらないでリスクを分散する。そして、長期に毎月積み立てて価格変動を吸収する。そうすれば、経済成長のメリットを受けられるはず、と思うようになりました。たぶん、これは間違いありません。世界の人口が増加している限り、世界の人が豊かな生活を望んでいる限り、経済は成長をし続けるはずです。だから、私を無知の呪縛から解いてくれた素晴らしい本なのです。

社会の格差問題についての考察

金融リテラシーをあげてお金を儲けようと言う本なのに最終章は社会格差の話題です。所得税の累進は1974年まで74%だっのが1987には60%になり、現在は40%までだそうです。高度な累進、地方格差を是正する均衡なる発展政策が出来たのは高度な経済成長があったからだと言います。今、同じ政策をとるとマイナス成長になりかねない。そこでどうするか、と言う話になります。

投資先をエコや人権に配慮するファンドを選べば社会を変えることも出来る、と言います。どういった会社に、どういった国に金融を行うかを決めることで社会を変えていくことが出来ると勝間さんは言います。

投資信託では鎌倉投信の「結い2101」。ここには投資している「いい会社」を紹介しているページがあります。


鎌倉投信

私は弱肉強食の世界で社会格差を少なくするのには、映画のようなもので理解しあうしかないと考えてきました。こういう投信に投資するのも社会を変える一歩なのかも知れません。

【参考】

「21世紀の資本」の翻訳者・山形浩生さんも「ベストセラー『21世紀の資本』 の翻訳者・山形浩生が、原書を読んで真っ先に思ったこと | 日刊SPA!」で、「投資信託やファンドなどの資産を持っていれば年4%程度の収益を得られるが、働いて得られる収入の伸びは1.5%ほどに抑えられ、この状態が続くことでとてつもない格差も生まれるということだ」と言っています。

投資入門(3) 「イオン株は買うべきか」

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引き続き、イオンの株を参考にして投資の学習をしていきます。

目次

投資の目標

イオンには魅力的な株主優待があって、会社の資産を分けたとしても株を購入した金額よりも資産があることは分かりました。次は、イオンは儲かっている会社なのか、イオン株を購入すべきかを検討するのですが、その前に株を保有する目的をはっきりさせておきたいと思います。

安部政権になり、2%のインフレ目標で経済を立て直そうとしています。銀行の利息が低く、一般銀行の普通預金で 0.020%、高いオリックス銀行の3年定期でも 0.4% です。

定期預金 金利・利率・利息ランキング

デイトレードをするつもりはありません。せめて2%を超える運用は出来ないものかということです。

イオンは儲かっている会社なのか

前回の『投資入門(2) 「会社の資産を分けたとすると」』では会社が解散して株主で資産を分けたらどうなるのか? それを表す数値、BPS(Book-value Per Share:一株あたりの資産)とPBR(Price Book-Value Ratio:株価純資産倍率)について学習しました。

しかし、資産だけで株を購入するかどうかを決めるわけにはいけません。次にEPS(一株あたりの利益)を見て行きます。

イオン(株)【8267】:株式/株価 - Yahoo!ファイナンス

  • 株価は 1,211円です。
  • EPS(Earnings Per Share:1株当りの利益) は57.26円。
    EPS = 税引き後利益 ÷ 期中平均発行済株式数
  • 1株の配当が 28.00円です。
    利益の半分弱を配当にしているのですね。このまま配当が続けば約43年で株価と同じになります。
  • 配当利回り 2.31% ・・・約43年で 株価と同じ。

この数値を見ると配当利回りが2%を超えていますし、一株あたりの資産であるPBRも1を割っています。イオンはそれなりに儲かっている会社であると言えそうです。

資金は回収できるのか

株で一番心配なのは価格が変動することです。銀行預金より金利が良くても、株の価格が下がってしまえば元も子もありません。

現在1200円程度の株ですが、過去5年間という期間で見てみると高いほうではが1400円くらいで、低い方では900円前後をウロウロしています。300円くらい下がるかも知れません。1年の配当が 28.00円ですから、5年間で140円。300円も変動があればあっという間に配当は吹っ飛んでしまいます。

イオン株は割安なのか

イオン株は割安なのでしょうか? もし、割安なら値上がりすることが期待できます。株が割安であるか割高であるかを示す指標にPER(株価収益率)があります。2014/01/09のイオンのPERを見てみます。

  • PER(Price Earnings Ratio:株価収益率) 21.15倍
    PER = 株価 ÷ 1株利益(EPS)
    株価1211円の収益を上げるのに、何年かかるかという株の割安感を示す指標です。この数字に1株当りの利益を掛ければ株価になりますね。
    21.15 * 57.26 => 1211(株価)

PER(株価収益率)が20程度。PERは高いほど株が割高であることを示し、低いほど株が割安であることを示しています。だいたい10~2、30くらいの数字であることが多いそうです。「地球上で一番わかりやすい株講座」によりますと「にーちゃんの意見ですが、自分は何もわからない!という人は、だいたい15以上の企業はその時点で投資対象外」にしているそうです。素人としてはにーちゃんの意見を聞くべきですね。

info.finance.yahoo.co.jp

低PER会社リストの上位に東京電力があって興味深いです。一株当りの利益が 325.14円なのに2014/01/09の株価が489円。株価が割安なのですね。

10年後にどんな会社になっているか

杉村太蔵さんは「バカでも資産1億円:『儲け』をつかむ技術」の中で「ある会社に注目したら、その会社の10年後を想像してみよう」というような事を言っています。

10年後にイオンはどうなっているでしょうか? 10年後もイオンは王者なのでしょうか? このままぶっちぎりのトップを走り続けるのでしょうか?

イオンは日本全国にあります。私は難しいと思います。巨大なダイエーが業績悪化し、ダイエーという名前が消えようとしています。イオンもダイエーのようになるのではないかという心配があります。

展開が急に変わってきました

では、イオン株は買うべきなのでしょうか?

私の答えは「分かりません」。ですから、今は買いません。

勝間和代さんの「お金は銀行に預けるな 金銭リテラシーの基本と実践」を読み出して、考えが変りました。

このブログは、株の学習をして株を買う様子を掲載しようと考えて始めました。しかし、この予定は変更すべきと判断したのです。

なぜなら、勝間和代さんは、「株はプロが得して個人が損する」と言います。持っている情報の量・質から個人がプロに勝てる可能性があるのはデイトレードくらいだと言うのです。何かひとつの銘柄を選び、とりあえず数十万円の株を買ってみる、それが素人が失敗する最悪のパターンだと言います。なんと、私のことではないですか。

今の私は金融に関するリテラシー低すぎるのです。

それではどうするのか。

  • 国債なら銀行預金よりは金利は良いですが政府のインフレ目標に及びません。
  • どうすればリスクを分散できるのか。
  • プロが管理する投資信託ならどうなのか(今はインデックスファンドに期待しています)。

これから学習していきます。

 

こちらにブログを書きました。

sirocco.hatenablog.com

 

投資入門(2) 「会社の資産を分けたとすると」

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投資入門(1) でイオンの株主優待が魅力的なのは分かりました。それではイオンの株主優待をねらいでイオンの株を買うべきなのでしょうか。公表されている数字で検討してみます。

見ても、分からない用語が多いので調べてみます。

会社を解散して資産を分けたとすると?

イオンが解散して株主で資産を分けたらどうなるのか? それを表す数値がBPS(Book-value Per Share:一株あたりの資産)とPBR(Price Book-Value Ratio:株価純資産倍率)です。(参考:BPSとPBRのわかりやすい説明

PBR                   0.89倍

BPS                   1,330.14

一株の値段        1200円くらい

BPSは会社が保有する 資産を株数で割った値です。その値がイオンの場合は1330円くらい。株価が1200円くらいですから、会社を解散して資産を分ければ損しない数字です。

PBRはその比率ですね。1以下なら、株価の方が低いということになります。しかし、実際に会社を解散して資産を分けたという話は聞いたことがありません。

PBRの低い会社 

株価純資産倍率のランキングがありますので、貼り付けておきます。

info.finance.yahoo.co.jp

 銀行や印刷、鉄道などに資産をいっぱい持っている会社ですね。

PBRの高い会社 

info.finance.yahoo.co.jp

こちらは資産の少ない会社です。弁護士ドットコム、カカクコムあたりは納得ですが、鴨川グランドホテルが所有している資産が少ないのは以外ですね。建物がレンタルなのでしょうか。

 

地球上で一番わかりやすい株講座:PBSとPBRのわかりやすい説明」の説明によりますと、企業は利益を出すための存在だから、資産価値より株価が高くなっているのが普通で、PBR1以下の企業は少ないそうです。みなさん、利益に期待して株を買っているんですね。

会社は働く人の総合力で富を生み出します。資産だけで株を購入するかどうかを決めるわけにはいけません。これからEPS(一株あたりの利益)や人材(従業員数、平均年齢、平均年収)の意味などを考えながら、このブログを続けていきたいと思います。

2014.12.27 追記

PBRが低い会社は買収のターゲットにされやすい

会社が持っている全資産よりも株価の総額が低いのであれば、買収すると利益が出ることになります。その例として、「ライブドアのニッポン放送買収問題」を解説しているサイトを見つけました。現在、ニッポン放送は上場廃止になっており、その株式は100%をフジ・メディア・ホールディングスが保有しているようです。(参考:ウィキペディア

投資入門(1) 「株主優待は魅力がいっぱい」

目次

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イオンラウンジに入りたい

妻が亡くなってイオンゴールドカードが使えなくなりました。それで困ったのがイオンラウンジが利用できなくなったことです。私は入ったことはないのですが、義母と船橋に住む娘は孫を連れて良く行くそうで、特に3歳の孫がお気に入りなのに入れないのは困るのだそうです。

イオンゴールドカードがなくてもイオンラウンジへ入る方法があります。それは、株主になってオーナーズカードを貰えば良いのです。そこでイオンの株主優待を調べてみました。

イオンの株主優待はイオンラウンジに入れます。無料でコーヒーやソフトドリンクなどが飲めて、お菓子もいただけ、雑誌や新聞も読めます。

株を保有していれば配当がありますね。その利回りが2.4%ですから、銀行子息よりずっと良いです。さらに、イオンで買い物をすればキャッシュバック等があります。かなり魅力的ですね。 

ゼンショーホールディングスの食事券が欲しい

こうなると株主優待のとりこになってしまいます。近所に「ビッグ・ボーイ」と「はま寿司」があって、良く家族で利用します。その運営会社のゼンショーホールディングスの株主になれば食事券がもらえるのではないかと調べてみました。 

予想配当は16円だったのですが、一人ですき家を切り盛りするワンオペの人材不足問題などがあって、無配になってしまいました。

投資の勉強をしよう

とりあえず、無配になってしまったゼンショーホールディングスの食事券はあきらめます。そして、イオンの株は買うべきか、他の投資はどうなのか検討していきます。

 Yahoo!ファイナンスをみても、PER、PBR、EPS、BPSと知らない言葉がいっぱい。

次回はこれらの言葉を調べて、証券会社に講座開設、NISAも申請、証券会社に入金すると利息はなくなるのか(MRFとは何か)、勝間さんが使っているMMFとは何か(勝間和代さんのアセットアロケーション)、株主優待の魅力でイオン株を買うべきかなどを調べていきます。

今はとりあえず、MMF。それからインデックス投資信託が良いのではと考えているのですが、そのことも書いていきます。

杉村太蔵さんのサクセス・ストーリー 「バカでも資産1億円 『儲け』をつかむ技術」

バカでも資産1億円:「儲け」をつかむ技術

バカでも資産1億円:「儲け」をつかむ技術

 

杉村太蔵さんてバカなの?

杉村太蔵さんの「バカでも資産1億円 『儲け』をつかむ技術」という本を読みました。

杉村太蔵さんといえばこんな方。 

  • 2005年の郵政選挙で棚ボタ当選。
  • 新人議員のインタビューで「早く行ってみたいですね、料亭に」と言って一躍注目を集める。
  • 任期が終了してからは「サンデージャポン」で爆笑問題に「薄口評論家」と命名される。
  • 「ナニコレ珍百景」には珍百景党・党首として出演している。

アマゾンのレビューを見ると「とても面白いです」と褒めている人が多いのですが、一方では酷評している人もいる。

  • 「日本国民はもっと怒るべき」
  • 「この男を使うテレビも馬鹿だが、それを許してる国民も馬鹿」
  • 「こんなバカの本を買うだけお金の無駄!」
  • 「ラッキーフールとは運がいいだけのバカw」

こんなふうに★ひとつのレビューを書いている人もいます。

しかし、これらは本も読んでいないただの罵倒でように見えます。この本を読んで分かった杉村太蔵さんはバカではない、実力があるんだということを書きます。

何故この本を買ったのか

理由は二つあります。

  1. ひとつは杉村太蔵さんが株式投資で数千万円の利益を上げていて極意を公開するということなので知りたかった。
    家電の量販店に出かけて行って一番売れ筋の商品を調査するという話は聞いていましたので、数字とにらめっこする以外の楽しみがあるなら株をやってみても良いと考えていたからです。
  2. それと、「バカ」という言葉。
    杉村太蔵さんがこの本を出版してまもなくの頃に、阿川佐和子さんがインタビューするTV番組「サワコの朝」を見ました。
    ゲストは所ジョージさん。所さんが「自分をバカだと思えば良いんです」と言うんです。「あぁ、そう、思えば何でも出来るんだ」、そう思いました。
    アントニオ猪木さんだって「馬鹿になれ」って言っています。杉村太蔵さんも意識してバカになっているのかも知れないと考えて読んでみたくなったのです。

杉村太蔵さんのサクセスストーリー

この本に書かれているのは杉村太蔵さんのサクセスストーリーがほとんどです。そして、ちょっと読めばアマゾンのレビューが的を射ていないのがすぐ分かります。

杉村さんが有名になったのは国会議員に初当選して料亭発言をしたから。

では、なぜ杉村さんは自民党の候補者になれたのでしょう。自民党公認候補の公募に応募して審査をパスしたからです。

外資系証券会社に勤めていた杉村さんは、自民党が候補者公募をしていることを知って郵政改革の論文を書いて提出します。

そして、面接。さらには教育についての論文を書けと言われて論文を提出します。そしてついに、公認候補の審査をパスしたのです。

そんなこと誰にでもできますか?

杉村太蔵さんの能力の高さに感心してしまいます。

トイレ掃除から外資系証券会社の社員へ

高校時代はテニスの日本チャンピオンでした。しかし、推薦で入った大学は中退してしまいます。

仕事がなく、ビル掃除のために人材を派遣している会社にようやく入ります。働いていたのは、総理大臣官邸の隣りにある山王パークタワーです。ストリートビューでみると巨大なビルがみえますね。

なぜ、トイレ掃除から外資系証券会社の社員になれたのでしょう。

それまで無職だった杉村さんは、仕事があるだけでも感激して毎日トイレをピカピカに磨きます。

そこで「きみは若いし、将来必ず出世する。ウチの会社の試験を受けてみなさい」と重役に声を掛けられます。杉村さんのサクセスストーリーは、私からみると素晴らしい幸運のように見えてしまいます。

杉村さんはただの幸運な人?

素晴らしく幸運な人に見えますがそうなのでしょうか。

  • 高校時代はテニスの日本チャンピオン。
  • トイレ掃除をしていると証券会社の重役から声をかけられる。
  • 自民党公認候補の公募に応募すると審査をパスして棚ボタ当選。
  • 料亭発言で注目を集めてTVタレントへ。

違います。それは私が同じ状況のとき同じような行動がとれるか想像してみれば分かることです。

  • テニスの日本チャンピオンはとても無理。
  • 私がトイレ掃除をしてても、重役に声を掛けられることはない。
  • 政党公認候補に応募しようとさえしないのは確実です。

「早く行ってみたいですね、料亭に」発言は、初当選のテレビ取材で「一生懸命やります」という発言では意味がないと考え、国会議員の待遇が良すぎる問題を提示しようとしたことが炎上してしまったのことです。

編集がすばらしい

この本は「週刊女性セブン」の連載されていたものを、加筆修正したものだそうです。「挫折を乗り越え、人生を好転させるには?」、「バカでも出世を叶える働き方の知恵」など7つの章に分かれ、その内容はハウツーもの構成になっています。

章の中の一話一話も「人生に効いたキャバクラでの経験」、「電話は5秒以内」などハウツーなタイトルなのですが杉村さんの体験談です。

この体験談が面白いですね。

「おわりに」にライター、担当編集の名前をあげてお礼を言っています。文章の展開がとても上手なのでライターの手がかなり入っているのかもしれないと感じました。

話が面白いので一気に読めてました

『「儲け」をつかむ技術』サブタイトルから私が期待していたのは、株に関する話。それから、所さんの「自分をバカだと思えば良いんです」発言から、杉村さんの行動哲学のようなものを知りたかったのです。

株に関する話は最後に少しだけでした。期待したほど多くは書かれていませんでしたが、自分の体験を通しての話なので説得力がありました。

本の最初に「儲けとは、自分が経験したきたことによって得られる、人生を豊かにするすべてのものだと思います」と書かれています。

自分が経験できなかったことでも、本を読めばある程度は疑似体験できます。それでも人生は豊かにまりますから、読書ほど良いことはりません。

自分をバカだと思えば、周りをきにしないで何にでも挑戦できる、そう思って杉村さんは生きてきたのではないか、そう期待して本を買いました。しかし、そのことには触れていませんでした。

杉村さんの挑戦する生き方は参考になります。 この本を読んでかなり、儲かりました。

猪木詩集「馬鹿になれ」 (角川文庫)

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