(イラストACさんより)
なぜ2月だけ極端に短いのか
3月1日になりました。先月は2月でしたので28日しかありませんでした。
2月が29日ある年がありますね、閏年だからです。
地球は太陽を一周するのが365日ぴったりではありません。そこで季節と日付を合わせるために作られたのが閏年です。
グレゴリオ暦
ユリウス暦では春分日がずれる問題を解決するため、ローマ教皇・グレゴリウス13世は、当時を代表する学者たちを招集して委員会を作り、暦の研究を行わせた。こうして1582年、グレゴリオ暦が制定された。グレゴリオ暦はその後数百年かけて各国で採用され、現在に至っている。
グレゴリオ暦では、次の規則に従って400年間に97回の閏年を設ける。
- 西暦年が4で割り切れる年は閏年。
- ただし、西暦年が100で割り切れる年は平年。
- ただし、西暦年が400で割り切れる年は閏年。
(Wikipedia「閏年・グレゴリオ暦」より)
それにしても、なんで2月だけ短いんでしょう。2月も30日にして、31日の月を少なくすればいいのに・・・。
検索してみると、国立天文台にその説明が記載されていました。
質問3-8)どうして2月だけ28日しかなくて、日数が変わるの?
最初に結論を書きますと、2月だけ28日しかないのも、うるう年に日数が変わるのも、どちらも古代ローマで使われていた暦において、現在の2月にあたる月が1年の終わりの月だったためです。
(略)
また、ヌマ暦で日数が29日だった月は、ユリウス暦では日数が30日か31日に変更になりました。しかし、Februariusは日数を増やされず、ヌマ暦と同じ28日のままになりました。これは、Februariusには宗教的な意味合いの強い祭礼が多くあったため、混乱を避けるために日数の変更を避けたためと考えられています。こうして、それぞれの月の日数が現在と同じになりました。(国立天文台「よくある質問 」より。赤字強調は引用者による)
国立天文台には別の説が記載されていたことがあったようです。
皇帝アウグストゥスが自分の名前をつけた8月が30日しかなかったのか気に入らず、1日増やすために、2月の日数を1日削ったという説が引用され、リンクのあるサイトもありました。現在は削除されています。
皇帝アウグストゥスの気まぐれで2月だけ短い。この方が面白いんですけどもそうではないようです。
1752年の9月は19日しかなかった
2月が28日しかないのは宗教的な行事の都合だそうですが、19日しかない月もありました。それは1752年9月です。
Linuxのカレンダーコマンドを打つとこうなります。
>$ cal 9 1752
September 1752
S M Tu W Th F S
1 2 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
これを知ったのはオープンソースのデータベース管理システム・PostgreSQL のマニュアルを見ているときです。
そのころは「トリビアの泉」という番組があって情報を募集していました。これは面白いんじゃないかと思って、Webからメールを出したんですが、採用されませんでした・・・Orz
1582年2月の教皇勅書は、1582年の10月から10日間除外することを命じ、したがって10月4日の翌日を10月15日としました。 この慣行はイタリア、ポーランド、ポルトガル、スペインで遵守されました。 他のカトリックの国々もすぐ後に追従しましたが、プロテスタントの国々は変更を嫌がり、ギリシャ正教を信奉する国々は20世紀の初めまで変更を行いませんでした。 1752年に大英帝国とその自治領(現在のアメリカ合衆国を含む)でもその改革は行われました。 したがって、1752年9月2日の次は1752年9月14日となっています。 このような理由から、Unixシステムでcalプログラムを実行すると、下記のような結果になります。
(「PostgreSQL 9.6.1文書 B.4. 単位の歴史」・強調は引用者による)
なんか、びっくりですよね、1月が19日しかないなんて。月給の人はすぐに給料を貰えたんでしょうか。
おまけ
春分の、秋分の日について計算したことがあります。
春と秋なので、「春分日から秋分日まで」と、「秋分日から春分日まで」は同じかと思ったのですが、違うのですね。
- 春分日から秋分日まで・・・186日
- 秋分日から春分日まで・・・179日
なぜ、違うのか。それは地球の太陽を回る軌道が楕円だからです。
以下の解説が分かりやすいです。