シロッコの青空ぶろぐ

高卒シニアが低学歴コンプレックス脱出のため、放送大学の人間と文化コースで学んでいます。通信制大学で学ぼうとする人を応援したい。学んで成功する人が増えれば、私のやる気も燃えるはず。

今年はなんとしても卒業したい! 卒業までの必要単位と卒業したい理由(放送大学)

目次

2022年は散々な年でした

 放送大学を卒業、そして大学院受験としたかったのですが、すっかり予定が狂ってしまいました。

 2022年3月に胃ガン(ステージⅡ)が発見され手術。腸閉塞により長引いて5月26日に退院。退院直後は傷口が完全にふさがっていない状態で、面接授業は欠席。通信指導問題も提出せず、全科目が不合格になってしまいました。

 2学期はこれらの科目に「グローバル時代の英語」と「ヨーロッパ文学の読み方―近代篇」を追加しました。

 面接授業「江戸歌舞伎の『女』を考える」は受講できましたが、クリスマスイブに胆嚢炎を発症。救急車をお願いしてまた緊急入院です。1月17日からの単位認定試験は受けられないと覚悟しましたが、1月6日に退院、単位認定試験は受けました。しかし、次に示す科目は単位を落としたようです。

  • 「日本美術史の近代とその外部」
    記述式問題が難しくて、美術史の基礎知識がない私には通信指導問題さえ、提出できませんでした・・・Orz
  • 「ヨーロッパ文学の読み方―近代篇」
    与えられたテーマについて論じる記述式問題。通信指導問題は制限時間がないから提出できたが、制限時間50分の単位認定試験は、論点を見つけて論じる力もなく、ヤマを張って準備したが、ヤマが外れました。

 「英語で読む大統領演説」もさほど自信がありません・・・。現在、卒業までに必要な単位は《14》です。

 もし、「英語で読む大統領演説」が受かっていれば、残り《5》単位ですが、ダメだったら、残り《7》単位。今年はなんとしても卒業したいのです。

今年中に卒業して宮本先生の指導を受けたい

 宮本陽一郎先生の修論指導を受ければ、素晴らしい論文が書けるのではないか、という思い(妄想)があります。しかし、早く大学院に行かないと、先生が退職してしまう心配があります。先生が放送大学の教授 になったのは2018年4月。2023年3月には5年が経過します。そろそろ退職する時期なのです。*1

 宮本先生の指導なら、素晴らしい修論が書けるかも、と考えた理由を書いて行きます。

巧みな卒業研究論文の指導

 私が書いた論文は、アメリカ映画『スミス都へ行く』に関するものです。2万文字程度書ければいいや、と軽く考えていたのですが、巧みな指導で6万字を超える論文を書くことが出来ました。そして、優秀作品として評価されるというオマケまでありました。

 なぜ、6万字もの論文を書くことが出来たのか、対話による指導があったからです。そんなに丁寧に指導して貰えれば誰だってかけるよ、と言われそうで、話すのをためらってしまうのですが、思い切って書いてみます。

ブレーンストーミングからテーマへ

 論文指導はブレーンストーミングから始まりました。

 《『スミス都へ行く』が今でも私たちを魅了する理由は何か》という「問い」に対し、書き出した 27 の項目をメールで送信しました。

 それに対して、解説や問いかけがコメントされ、章・卒論全体のテーマになりうる項目が提示されました。

 また、映画を見なおして、気づいたことと時間をメモすることをアドバイスされました。

 結局、提示された項目を参考に、仮のタイトルを「 『スミス都に行く』における理想とは何か」と決めました。

エレベーターピッチ

卒業研究ゼミ(ZOOM)で、自分の論文の特徴・メリットを3分程度に凝縮して説明しました。

Xmind で記述した資料を提示して、発表しました。

卒業研究履修者は3名。この年度の新規履修者は2名でした。2名の中に入れたのは《幸運》以外の何者でもありません。

書いた原稿の送付とZOOM面談

 その後は、ZOOMによる面談と、書いた原稿を送付して、良いところ、悪いところを指摘していただきました。

 良いところは「素晴らしい!」と言っていただきました。特に「『スミス都へ行く』が生まれた背景」の節は「このまま学会雑誌に掲載できる」と。どんな内容だったのか簡単に示します。

  • 『スミス都へ行く』は短編小説The Gentleman from Montana(『モンタナから来た紳士』)を映画化したもの
  • その短編小説はティーポット・ドーム事件を追求して、大統領政権に立ち向かった新人上院議員を参考にしたものだと言うこと
  •  PCA(ヘイズ・コード)と呼ばれる自主規制があり、PCA長官が「わが国の政府システムを全般的に悪く描いている」と注意されている。
  • この原作は出版されていない。それを、PCA長官の発言内容、原作の競売出品説明から推測した
  • 原作がコロンビアに渡り、脚本をPCAに提出している。脚本を読んだPCA長官が満足して、ヘイズ・コードを作ったヘイズに手紙を出している。

 この節が最も評価されたということは、価値ある記事を書くにはこのような記事を書かば良いことがわかった。調査することで小さな事実を集め、何かを明らかにしたのだ。

土曜日夜10時からの「論文の書き方セミナー」

 ZOOMによる卒業研究ゼミが始まると、「論文の書き方セミナー」が行われました。

 基本、毎週土曜日22:00-23:00(修論ゼミのある日は休み)。論文の書き方について最初歩からコーチするというものです。

 4月17日(土)から第1回が始まり、2022年7月2日(土)まで。9回開催されました。

 なぜ、土曜日22:00 からなのか? 働いている人でも参加出来る時間だからです。毎日8時には寝て、3時ごろ起きる生活をしている私にとっては大変でしたが、先生は残業手当を貰ってもいなそうですし、有り難く受講しました。

 2022年8月6日(土)からは、「論文の書き方セミナー Season 2」が始まりました。Season 2 は現在、第8回まで開催されています。今のところ、あと3回は行われるようです。

 私が、卒業研究の論文を書いたのが、2021年年度。指導期間が終わっても指導していただけるのは有り難いことです。

修士でなくても参加できる「修論ゼミ」

 卒業研究ゼミに参加するようになってから、「修論ゼミ」にも参加できるようになりました。修士論文についての発表があり、それについて、質問、意見を述べるというものです。

 入院しているとき以外はなるべく参加しましたが、私が無知な分野が多く、なかなか質問、意見は言えません。「質問、意見はありますか?」と言われても、何も言えないのは辛いものがあります。たまに何か言ったとしてもトンチンカンなことですし・・・。

 前回の「修論ゼミ」では、修士課程を終了している人の発表がありました。つまり、正式な指導を受ける立場でなくても、指導していただけるということです。

 そのほかにも、「筑波アメリカ文学会例会」の案内も来ました。そちらまで参加する

余裕はありませんが、開かれたゼミには感謝しています。

最後に

 2022年度に卒業して、院試を受けたかった。しかし、胃がんの手術、腸閉塞、胆嚢炎にり、予定が狂ってしまいました。それで、「今年はなんとしても卒業したい!」という思いがあり、「なぜ、それほど卒業したいのか」を書きました。

 その理由は、宮本先生の指導なら、「素晴らしい修士論文が書けるのではないか」と考えているからです。なぜそう考えるのか、を私が受けた指導をなるべく丁寧に書きました。

 こんなに丁寧に卒業論文の指導して貰って・・・半分以上は先生が書いたんじゃね。そう思われるかも知れません。そうかも知れません。それなら今度は修論で、先生のちからを借りて、《日本映画の文化的立ち位置を研究したい》を研究したいと考えているのです。

 宮本先生に出会ったのは運です。私は運がいい。だったら、その運を最大限に利用しよう思います。

 読者の方にも、「運がいい」と思える指導者に出会えることを願っています。

 

*1:本当は、卒業研究の面談のとき、「あと何年いらっしゃいますか」、と聞いています。