講談「はだしのゲン」からのつながり
2015/04/03日(金)。講談「はだしのゲン」を鑑賞したあと、講談師の神田香織さんが同郷の福島出身であることから興味を持ち、即売していた「花も嵐も、講釈師が語ります。―バツイチ子連れ、泣き笑い半生記」を購入して読みました。
そのときにアマゾンの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」で紹介されている「心を揺さぶる語り方―人間国宝に話術を学ぶ」に興味が湧いて購入していました。レビューを読んでブログ上達の参考にならないかと思ったからです。*1
積ん読になっていた本を今回読んでみて、これはブログを書くときの参考になる、と思いましたので、紹介してみます。
どんな態度の話し方が嫌われるのか
心を揺さぶるとか、話芸とか言う以前の問題。一番最初に出て来る話です。
我々から見ていて、お客様がもっとも拒否反応を示すときというのは、はっきりしている。
らしくない話し方をするやつが出てきたときです。
どういうことかと言いますと、前座のくせに名人のようなしゃべり方をするとか、無理やりに今風のしゃべり方をしようとする。そうすると途端に場が白けるんだそうです。
あぁ、これは耳が痛いですね。自分にろくな知識もないのに読んだばかりの本に書いてあることを話したりします。所詮、私は高卒のおっさんなのだから教養がないのはバレバレ。高卒のおっさんは高卒のおっさんらしく話さなかればダメですよ、ということでしょう。
ブログを続けて行けばそれなりに自然と格好がついていくでしょうから、この気持ちは大切にして淡々と書いて行かなければなりません。
何に対して語るのか
文章を書くときには、よく、「誰に向って言うのかを考えて書きなさい」と言われます。理想の読者。マーケティングでは良質なペルソナを作りなさいといわれます。
- 誰でもできるペルソナの作り方~マーケティングの現場で活用できる良質なペルソナを作る手順
理想の顧客像であるペルソナは、あたかも存在する人物のように、その特徴を簡単な文章として残すべきです。
この本では、「どんな『心』に向けて語るか」ということが書かれています。
人の心には、いろんな種類があります。
人の痛みを知る心、悪を憎む心、義理人情を尊ぶ心、異性に恋する心、家族を大事に思う心・・・。
そういう心に向けて、我々は語りかけていきます。
理想の読者、ペルソナよりもずっとピンポイントですね。
この記事だったら、どんな心に向けて書いているのかと言いますと、私のようにブログを書くのだけれども注目が集まらない、読んでいる人はイマイチ喜んでいないようだ、と不安な人の心です。そういう人がブログを書くときの参考になることを願って書いています。
まずは自分の中に「こういうことを伝えたい」という気持ちを育てる。
(略)
その「心から心に向けて話す」という部分に、本当の共感というものは生まれてくるんじゃないかと思います。P116
今考えているのは、 イスラームの断食月であるラマダーンと日本の庚申待のことです。その気持ちを想像して伝えることが出来れば面白いんじゃないか、新しい発見のようなものを感じてもらえるんじゃないか、そんな思いを馳せています。そんな気持ちが伝わればブログが書けたことになるんじゃないか、そう考えています。
まとめ
感情に訴えるブログを書きたくて一龍斎貞水さんの「心を揺さぶる語り方―人間国宝に話術を学ぶ」を読みました。
講談は古典もありますが、観客に合わせてアレンジしているそうです。その基本の考え方はブログにも活用すべきと考えました。
他にも、人がいちばん共感しやすいのは誰でもするような失敗談というのがあって、さっそく、パスポートを電車に置き忘れた話を書きました。
ブログを書く以前の心を学ぶことが出来る本です。
*1:同じく紹介されている「落語家はなぜ噺を忘れないのか」も面白そうです。