目次
- 学歴コンプレックスをぶっとばせ
- 履修科目案内図を見よう
- 基盤科目とはどのようなものか
- どの基盤科目から学び始めるか
- 編入の場合は基盤科目が既修得単位として認定される
- 放送大学で学歴コンプレックスはぶっとぶのか
学歴コンプレックスをぶっとばせ
2016年に放送大学で学び始めました。元JAL機長の臨床心理士にミーハーに感動して心理学を学びたくなったからです。
私には高卒であるという学歴コンプレックスがありました。今からでもいいからそれをぶっとばしてやろうじゃないの。そんな思いで学んでいます。
学び始めるにあたって、こんな記事を書きました。
このときは、放送大学サイトの情報をたよりに学び始めたのですが、実際に学んでみるて、この時よりも役に立つ情報を提供できるようになりました。
これから放送大学で学ぶ人はどんな順序で学べばよいか、それを紹介してみます。
履修科目案内図を見よう
放送大学には6つのコースがあります。まず、このコースからどれを選ぶかということから始まります。(参考:「6つのコース」)
- 生活と福祉コース
- 心理と教育コース
- 社会と産業コース
- 人間と文化コース
- 情報コース
- 自然と環境コース
私は臨床心理士に興味があったので「心理と教育コース」を選びました。
コースが決まったら、履修科目案内図を見ましょう。こちらに履修科目案内図の見方があります。
それぞれのコースには次のようなナンバリングレベル表示があります。この数字は、学ぶ順序の目安を示すためのもので、数字の小さな科目から学びましょうという意味です。
- 総合科目 初級(410) 中級(420) 上級(430)
- 専門科目 初級(310) 中級(320) 上級(330)
- 導入科目 初級(210) 中級(220) 上級(230)
- 基盤科目 初級(110)
この履修科目案内図は「基盤科目→導入科目→専門科目→総合科目」と学び、科目の中も「初級→中級→上級」の順で学びましょうということを示しています。
ただ、これは原則です。学習に慣れてきたら、それほど数字順にこだわらなくても大丈夫かと思います。ただ、科目によっては「先に〇〇を履修するのが望ましい」という記述がある場合があります。そのときはその科目を優先しましょう。
私の履修している【心理と教育コース】なら、次のような階層構造になります。
- 放送大学 授業科目案内 履修科目案内図 心理と教育
右側にある「共用科目」は関連する科目の紹介です。コース以外の科目を選択するときの参考にしましょう。
「基盤科目」から学び始める。それが原則です。
基盤科目とはどのようなものか
基盤科目とはどのような位置づけの科目なのか。基盤科目のシラバスを見ると、高等学校で学んだことを踏まえ、大学で本格的に学ぶための準備であるのが分かります。
- 「問題解決の進め方(’19)」
放送大学における学びをスタートするにあたり、学びの心構えとその有効性について学ぶ。 - 「自然科学はじめの一歩(’15)」
本科目は、高等学校の「理科」および「数学」の教科と、本学の「自然と環境コース」が提供する導入科目とをつなぐ役割を期待するものである。 - 「初歩からの数学(’18)」
高等学校までに学ぶ数学の内容を、一から学び直す。 - 「市民自治の知識と実践(’15)」
大学における社会科学やその他の学問を学ぶ意義を理解する。
なぜ「基盤科目」から学び始めるのかが分かりました。次に、どの基盤科目から学び始めるか、それを検討します。
どの基盤科目から学び始めるか
まず、卒業するためには何をどれほど履修すればよいのか、それが前提になります。それは「科目区分にかかる卒業要件」に示されています。
- 基盤科目:14単位
(このうち「外国語」から2単位以上) - コース科目:76単位
私なら「心理と教育コース」にある科目:34単位以上
他のコース:4単位以上 - 科目区分を問わない単位:34単位
教養学部の科目の全て(面接授業も含む) - 計124単位
合計124単位の取得が必要で、そのうち14単位が基盤科目である必要があります。
基盤科目は次の三つに分かれています。
- 基盤科目(13科目)
- 外国語科目(英語6科目・ドイツ語2科目・フランス語2科目・中国語2科目・韓国語2科目・スペイン語1科目・イタリア語1科目)
- 保健体育科目(体育実技1科目)
この中から、14単位(7科目)を履修すればいい訳です。
保健体育科目(体育実技1科目・1単位)
地方自治体、教育委員会などの公的機関・団体が行う各種のスポーツ教室や大学等が行うスポーツの公開講座に参加して、単位をして認定してもらうということです。
こちらに「体育実技履修の手引」の pdf があります。
フェイスブックの「放送大学バーチャルキャンパス」に「ヨガ講座やジムでもいいのか」という質問がありました。スキークラブやボーリング、グラウンドゴルフでもよかったそうです。
これって、お金を出してまで、単位として認定してもらう意味があるんでしょうか。
私はオススメしません。
外国語科目(2単位)
こちらに外国語科目のリストがあります。
ここから私はアラビア語を履修しましたが、現在はアラビア語の科目はなくなってしまいました。
イスラム国が話題の時期で、アラビア語のことを少しでも知っていれば有利だと考えたからです。ところが、辞書を引けるようにさえもなりません。一番の問題は次のレベルに進もうとしても、アラビア語を学ぶところが身近にないのです。
大学院へ進むならプログラムによっては英語力が必要です。
「修士課程過去問題」から英語力が必要かどうかリストアップしてみます。
- 生活健康科学プログラム 英語力を問う問題がある
- 人間発達科学プログラム 英語力を問う問題がある
- 臨床心理学プログラム なくても大丈夫そう
- 社会経営科学プログラム 英語力を問う問題がある
- 人文学プログラム なくても大丈夫そう
- 情報学プログラム なくても大丈夫そう
- 自然環境科学プログラム なくても大丈夫そう
他大学の大学院、他大学への学士入学をする場合など、英語力を問われる場合があります。 私は「外国語」から2単位以上を満たしていますが、来学期から英語を学ぶことにしました。5科目くらいが目標です。
英語の場合、自分に実力にあったところから学び始め、ナンバリングレベル表示順に履修すべきでしょう。私は中学英語もあやしいので「英語事始め('17)」から始めます。
科目名 | メディア | 試験 | 持込 | 平均1 | 平均2 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
英語事始め('17) | ラジオ | 択一 | 可 | 67.9 | 61.8 | 初級110 |
耳から学ぶ英語('18) | ラジオ | 択一 | 辞典 | 75.8 | 中級120 リスニング問題あり | |
英語で描いた日本('15) | テレビ | 択一 | 辞典 | 67.1 | 69.7 | 中級120 リスニング問題あり |
Walking with Writers('16) | テレビ | 択一 | 不可 | 66.2 | 59.6 | 上級130 |
教養で読む英語('19) | オンライン | 上級130 単位認定試験なし | ||||
看護・医療の英語('19) | オンライン | 単位認定試験なし |
(オンライン授業はネットで授業が行われ、その都度課題を提出する必要があり、その課題で評価されます。単位認定試験よりも大変だという声をよく聴きます)
基盤科目(12単位)
残りは基盤科目から12単位(6科目)を選ぶことになります。
単位認定試験の過去問題の平均点が高い順に並べてみました。結果が60点未満の場合、単位は認定されません。「運動と健康('18)」の平均点が56.7。中央値でないので確かなことは言えませんが、半分以上が単位は認定されなかったと予想されます。逆に、「問題解決の進め方」は平均点が88.1。ほとんどの人が単位を取得できたと思われます。
科目名 | メディア | 試験 | 持込 | 平均1 | 平均2 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|
問題解決の進め方('19) | テレビ | 併用 | 可 | 88.1 | 試験結果は('12)のもの | |
日本語アカデミックライティング('17) | ラジオ | 択一 | 可 | 82.7 | 85.2 | |
小学校外国語教育教授基礎論('17) | オンライン | 択一 | 不可 | 80.4 | 70.8 | 対象:小学校教員等が基本 |
情報学へのとびら('16) | テレビ | 択一 | 可 | 79 | 71.7 | |
国際理解のために('19) | ラジオ | 記述 | 不可 | 75.3 | 75.3 | 試験結果は('13)のもの |
初歩からの数学('18) | テレビ | 択一 | 可 | 76.7 | ||
遠隔学習のためのパソコン活用('17) | テレビ | 択一 | 不可 | 74.2 | 77.1 | 通信指導はWebのみ。普通にPCが使える人は必要ない? |
日本語リテラシー('16) | テレビ | 択一 | 可 | 74.2 | 74.1 | |
日本語リテラシー演習('18) | オンライン | - | - | - | - | 日本語リテラシーを履修済であること |
市民自治の知識と実践('15) | ラジオ | 記述 | 可 | 75.6 | 64 | |
自然科学はじめの一歩('15) | テレビ | 択一 | 不可 | 74.2 | 62.7 | |
身近な統計('18) | テレビ | 択一 | 不可 | 68.5 | ||
運動と健康('18) | テレビ | 択一 | 不可 | 56.7 |
平均点が高い順に並べて感じたのは、「履修して欲しい科目は、単位認定試験の難易度が低くなっているのではないか」、ということです。ですから、無難に平均点が高い順に履修すれば良いかと思います。
私が履修した基盤科目は次のとおりです。
- 2016/1 初歩のアラビア語(’11)
- 2016/1 日本語リテラシー(’16)
- 2016/2 問題解決の進め方(’12)
- 2016/2 国際理解のために(’13)
- 2016/2 科学的探究の方法(’11)
- 2017/1 日本語アカデミックライティング(’17)
- 2017/1 「ひと学」への招待(’12)
- 2018/1 自然科学はじめの一歩(’15)
- 2018/1 日本語リテラシー演習(’18)
- 2019/1 市民自治の知識と実践('15)(履修中)
編入の場合は基盤科目が既修得単位として認定される
他大学から編入する場合は、基盤科目、導入科目の一部が既修得単位として認定され、基盤科目を学ぶ必要がなくなります。
証明書が必要になります。学習センターへ問い合わせてください。
逆に他大学へ編入が可能な場合もあるようです。
これも確認が必要です。
放送大学で学歴コンプレックスはぶっとぶのか
「今さら学位を貰って、何になるの?誰も評価しないでしょ」
「放送大学なんて、カルチャーセンターみたいなものでしょ」
そういう声もあります。
しかし、放送大学は正式な大学ですから、学位が取得でき、大学院への進学、他大学への学士入学などの条件をクリアできます。
民間企業への入社は平等に評価しないかも知れませんが、官公庁は通信制だからと言って足切りはできないはず。
私はシニアですから、学位を利用して職を得るのは困難だと思います。しかし、大学院への進学、他大学への学士入学などをすれば学歴コンプレックスはぶっとぶのではないかと考えています。
放送大学は役に立つのか。
私は、2012年12月24日からブログを書いています。
この記事を見ると、かなり拙い文章で恥ずかしくなります。まだまだ、レベルは低いですかれども、徐々に高くなっています。
これが、書き続けた成果、放送大学で学び続けた成果です。
放送大学は役に立ちます。それを利用してレベルアップしていきたいと願っています。