シロッコの青空ぶろぐ

高卒シニアが低学歴コンプレックス脱出のため、放送大学の人間と文化コースで学んでいます。通信制大学で学ぼうとする人を応援したい。学んで成功する人が増えれば、私のやる気も燃えるはず。

「論じる」力のパワーアップのためにはどの科目を履修すればよいか(放送大学:2022年度2学期)

Image by Dorothe from Pixabay

目次

卒業まであと14単位

 8月31日24:00までに履修を希望する科目の登録申請を行わなかればなりません。

1学期は卒業目前で足踏みをしてしまいました。科目登録申請をして、「さぁ、頑張るぞ」という時期に、胃ガンが見つかり、2ヶ月入院してしまいました。

 1学期は放送授業4科目(8単位)、面接授業1科目(1単位)を科目登録したのですが、単位認定試験を受けませんでした。面接授業も出席しませんでした。

今回登録申請した科目

放送授業(各2単位)
・ヨーロッパ文学の読み方―近代篇(’19)
・グローバル時代の英語(’22)
面接授業(各1単位)
・考古学入門
・江戸歌舞伎の「女」を考える

計6単位

通信指導問題の提出を見送った科目

1学期には4科目の放送授業を科目登録したものの、闘病により通信指導問題の提出を見送りました。これは来学期に通信指導問題を提出すれば単位認定試験の受験資格が生まれます。*1 

・世界文学の古典を読む(’20)

・日本美術史の近代とその外部(’18)

・歴史のなかの人間(’22)

・英語で読む大統領演説(’20)

放送授業4科目(8単位)

合計すると14単位

放送授業6科目(12単位)、面接授業2科目(2単位)、合計すると14単位になり、全科目の試験にパスすれば卒業してしまうことになります。

そうすると、来年は受験するつもりの修士課程には入れず、再度学士入学しないと放送大学の資格を失うことになってしまいます。

全ての試験をパスする自信はないのですが、念のために面接授業「考古学入門」を外して、全部合格しても13単位で卒業できない状態にします。

なぜ、これほど卒業にこだわるのか

これほど卒業にこだわるのは、放送大学大学院修士課程で宮本陽一郎教授の指導を受けたいからです。

私は宮本先生の指導で”『スミス都へ行く』における理想とは何か―喜劇と「民主主義の兵器廠」”という卒業研究論文を書くことが出来ました。

宮本先生は「論文書き方セミナー」を開催しています。それも、土曜の22:00。それは、働いている人も参加できるようにという配慮からこの時間なのです。

宮本先生はオープンで、ZOOMによる修士課程ゼミに参加することができます。

筑波アメリカ文学会例会の参加も案内していただきました。

宮本先生の指導を受けて修士論文を書きたい、「論じる」力をアップさせたいから卒業にこわだっているのです。

「論じる」とは何か

私は心理学を学ぶために2016年に放送大学に入学しました。入学した当初は「論じなさい」という通信指導問題があっても、何を書けばよいのかさっぱりわかりません。それで以下のような記事を書き、何かわかる度に少しずつ追記してきました。

sirocco.hatenablog.com

今では少しは理解が進みました。今、知っている段階の「論じる」とは何かを書いてみます。

「論じる」とは「問い」を立て、それに対する答えの「仮説」を提示し、その「仮説」の正しさを証明することです(論証)。

「自由に論じなさい」と言われれば、テーマの範囲内で自由に「問い」を立て、論じることになります。

オンライン授業「日本語リテラシー演習('18)」では、次のような「問いの形」を学びました。

  • 「問い」を立て、主張する「仮説(Thesis statement)」を定めます。
  • 「問い」の種類は次の3種類。
    ①「XはYか?」・・・Yes か No か
    ②「Xとは何か?」・・・5W1Hを解説する。
    ③「なぜYか?」・・・理由を提示する。普通は3つ。

具体例を示します。

「安倍元首相の国葬について論じなさい」と言われれば、次のような「問い」を立てることができます。

①「安倍元首相を国葬にすべきか」:「XはYか?」・・・Yes か No かのパターン。

②「安倍元首相の国葬とは何か」:「Xとは何か?」

③「なぜ、安倍元首相を国葬にする必要があるのか」:「なぜYか?」

また、「日本語アカデミックライティング (放送大学教材)」の121ページに1000字程度のレポートの回答例があります。

〈人は眠ることが必要だ〉という前提で、「人はなぜ眠らなかればならないか」というタイトルで書いてあります。

  • 「問い」:「人はなぜ眠らなかればならないか」③のパターンです。
  • 〈人は眠ることが必要だ〉が主張する「仮説(Thesis statement)」
  • その理由が3つ述べられています。

私が現段階で理解している「論じる」とは何かを述べました。

履修科目に期待していること

放送大学から科目登録申請の資料が送られてくると、みなさん「お楽しみ袋が届いた」と言います。なぜ、お楽しみなのかというと、この科目を履修すればパワーアップした自分になれるという希望が湧いてワクワクするからです。

私は「論じる」力をパワーアップしたくて履修科目を決めました。その理由を科目別に述べてみます。

  • ヨーロッパ文学の読み方―近代篇(’19)
    私は映画などの分析により文化について論じたい。ヨーロッパ文学の解説は形として参考になるはずです。
  • グローバル時代の英語(’22)
    修士課程で学びたいことは話したが、入試には私の苦手なな英語の問題がある。
    授業はTEDで述べられている非母語話者の主張を教材としている。
    この主張を学ぶのは「論じる」力のパワーアップになると考えている

    www.ted.com

  • 面接授業「江戸歌舞伎の「女」を考える」
    「この授業では、女性芸能者が初期歌舞伎に果たした役割と、写実的な女性の演技を求めて工夫された歌舞伎の女方芸について、また、江戸歌舞伎作品の中に描かれた江戸時代の女性像について、歴史的変遷や、上方・江戸の違いなどに注目して考えます」
    これが論じること。
  • 世界文学の古典を読む(’20)

    「ヨーロッパ文学の読み方―近代篇(’19)」と同じ。

  • 日本美術史の近代とその外部(’18)

    単位認定試験に持ちもこむものに「のり」があったことから、興味を持った科目です。論文を書いた紙を持参して、それを貼り付けるためのものだったのです。
    今ではWeb試験になりましたが、日本美術が外部からどのような影響を受けているか、仮説を立てて論じることになります。
    私にできるかどうかわかりませんが、選択しました。

  • 歴史のなかの人間(’22)

    ・将門をうみだした東国の社会と、将門を起点とする東国自立論を考える。
    ・阿仏尼が女院の女房として仕えた世界と、阿仏尼がかかわった所領の相続をめぐる相論について考える。
    ・ヨーロッパ人の東方世界イメージの受容と変容を探る。
    ・親房の生きた時代を考え、彼の独特の歴史観の淵源を探る。
    どれも論じていると言って良いでしょう。
    そのスタイルをパクって真似したい。

  • 英語で読む大統領演説(’20)
    院試のための英語力をつけたいのと、大統領の主張。

科目を選択しているときは、「論じる」力がパワーアップできた自分を夢見てワクワクするのですが、科目に取り組むのは苦しみでもあります。

さて、私は「論じる」力をパワーアップすることが出来るのでしょうか。

まとめ

今の私が放送大学で学ぶ目的は”「論じる」力をパワーアップ”することです。
そのために履修する科目を選択しているのですが、8月31日24:00までに履修を希望する科目の登録申請を行わなかればなりません。
それで、次の3つの視点から「論じる」ことについて書きました。

  1. 卒業を目指す理由
    「論じる」力をパワーアップしたいから修士課程を目指す
  2. いままで学んだ段階で理解した「論じる」とは何か
  3. 今学期履修する科目に期待していること

「論じる」ということに興味のある方の参考になれば幸いです。