シロッコの青空ぶろぐ

高卒シニアが低学歴コンプレックス脱出のため、放送大学の人間と文化コースで学んでいます。通信制大学で学ぼうとする人を応援したい。学んで成功する人が増えれば、私のやる気も燃えるはず。

高額当選する確率がほぼゼロの「宝くじ」はなくした方がいいのか

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目次

「宝くじ」は残酷か?

年末ジャンボ 宝くじが発売され、一等と前後賞を合わせると10億円にもなるそうで、全国の宝くじ売り場には行列が出来ました。

その行列を見て、内藤忍さんが『「宝くじ」の行列を見ると、どうして悲しい気持ちになるのか』というブログを書きました。

内藤忍さんは東大経済学部を卒業。金融商品の運用、ファンドマネージャーを経験し、マネックス証券の設立に参加した方です。また、投資に関する本も多数執筆している金融、投資のプロです。(内藤忍 - Wikipedia

内藤さんは「宝くじ」は残酷だと言います。

  • 宝くじの還元率は45%程度に過ぎない。
  • 宝くじは収入の低い人ほど購入金額が多いという間違えた富の配分の仕組み。
  • タバコは「肺がんの原因の一つとなります」と掲載することを義務付けられているが宝くじにはない。
  • 投資信託も、手数料、リスクの書かれた目論見書チェックしてから購入することができるが、宝くじはそうではない。

こんなにも期待値の低いものを、お金の知識の無い人たちが、わざわざ並んで買っているのを見ると悲しい気持ちになると書いています。

「宝くじ」を買う人は視点が違う

私の周りにも「宝くじ」の話題で盛り上がる人たちがいます。そして、その人たちは内藤さんの全体的な俯瞰からの視点とは全く違ったところから「宝くじ」を見ています。

  • 10億円が当たるのは事実。
  • 買わないことには当たる権利がない。
  • 1枚買うより10枚買えば当選する確率は10倍になる。10枚買っていれば、1等が当選したときに前後賞が当選する。

ここまでは数学的に正しいですね。

で、宝くじを買おうとしているおばちゃんに「わざわざ並んで買っているのを見ると悲しい気持ちになる」と言っても「夢を買っているのだから、つまらないことを言うな」と反論されておしまいです。

私も二十歳代のころは何度か「宝くじ」を購入したことがあります。当選したら会社を作って社長になってやりたい事業をやるとか、素人が会社を作ってもすぐに倒産するに決まっているのに当選する妄想をしたことがあります。

昔はよく宝くじのテレビ番組がありました。名物「宝くじ」売り場の行列を紹介したり、若者が縁起のよい「宝くじ」売り場へ自転車で旅をする。そんな番組を見たのを記憶しています。

今もどこで買えば当たるのか当選実績のある店舗を紹介しているブログもあります。

「宝くじ」売り場の中でも、宝くじ西銀座チャンスセンターは、日本一の高額当選実績がある売り場として有名です。

nisiginzacc.com

私が住んでいた福島県ではいわき市にあった「大黒屋デパート」の売り場が人気でした。わざわざ遠くから「宝くじ」買いにくる人もいました。いかにも縁起のよさそうな名前で当選しそうだからです。

「大黒屋デパート」は倒産してなくなりましたが、今は「大黒様の宝くじ売場」として残っています。

www.jp-spiritual.com

なぜ、私は「宝くじ」を買わなくなったのか

「宝くじは夢を買うものだ」と言っても、私が「宝くじ」を購入したのは「当選したい」という願望からでした。

さて、「宝くじ」を購入した人は、どの程度の確率で当選するのでしょうか?

「宝くじ」を購入している人を次の二つのグループに分けることができます。

  1. 当選する確率を把握して、その数字が意味することを考えて購入している
  2. 確率を考えない。考えれば逆に夢がなくなる。「宝くじ」を買った人が考えるのは結果として、当たるか、当たらないか、その二つのうちのどれか。

私が「宝くじ」を購入しているときは後者の考え方でした。

しかし、あるとき「宝くじ」はどんな確率で当選するのか考えてみました。

  • 00~99組、100000~199999の番号があるとすると、100万枚が1ユニット。

その中の1枚だけが1等ということになります。1等に当選するのはそれはもう気の遠くなるような話。私は福島県の出身なので福島県の人口で考えてみます。

  • 福島県の人口は約200万人。
  • 県民全員が1枚ずつ購入すると当選は2人。

数十人の中から当選する忘年会のビンゴ大会だって、1等に当選するとは思えません。それがまして、福島県民全員の中の数人だとは・・・

今回の年末ジャンボ宝くじの1等700,000,000円 は27ユニットで27本。1ユニット2000万枚に1本。2千万分の1。ほぼゼロに等しい数字です。

そんな幸運な一人になれるとは思わなくなってしまったのです。

それに万が一、じゃなくて2千万が一、当選したとしても、幸福になるとは限りません。多額の現金を持っているのが知られたら、いろんな怪しい人が近づいてくるでしょう。もし、子どもが口を滑らせて話してしまって、不良に絡まれるかも知れません。

急に生活を変えると周りから怪しまれますよ。今まで考えもしなかった家族内の争いが生まれるかもしれません。怖いですね・・・。

「宝くじ」はなくした方がいいのか

それでは「宝くじ」はなくした方がよいのでしょうか?

そうすると、私は今よりも不幸になる人が増えるのではないかと考えます。

「宝くじ」がなくなれば、パチンコ、競輪、競馬につぎ込む人が増えるのではないかと思います。これらのギャンブルは「宝くじ」よりも期待値が高いですから、よけいのめり込んでしまうのではないでしょうか。

それではパチンコ、競輪、競馬をなくせばいいのか。そうすると、素人が株の取引き、やFXに参入して、プロに巻き上げられる人が多くなるのではないかと心配します。

結論として、おいしいものを食べるのを我慢して、数千円、一万円程度の宝くじを買って、夢という妄想を楽しむ。それもありです。

ただし、間違って本当に当選すると、慣れない大金があるばかりに人生を狂わす人もいるそうですから、ご注意を。