目次
話がよくわからない映画はダメな映画か
さて、久しぶりに『ミッション:インポッシブル』シリーズを見ようか。
その前に、Yahoo!映画 のユーザーレビューをチェック。そうしましたら、「話がよくわからなかった」というコメントがありました。
アクションシーンが多すぎて、ストーリーがよく呑み込めないというのです。また、逆のコメントもありました。
これは私も話がよくわからないと感じたことがあります。このシリーズは6作目ですが、そのうち2作を観ています。4作目は2作目よりもアクションが増えて、中盤ころからはストーリーがよく分からなかった記憶があります。
話がよくわからない映画はダメな映画なのでしょうか。
それを確認するために見てきました。
どんなストーリーなのか
メインのストーリーは単純です。盗まれた3つのプルトニウム爆弾の爆発を阻止し、回収する。だけれども、細かいストーリーはよく分からなのです。
誰が敵で、誰が味方なのか。変装があったり、謎の女が出て来たりで、混乱します。最後には自分のところのボスの指令まで無視します。
公式サイトでキャストを確認してから行った方が無難です(笑)
- CAST|映画『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』公式サイト
トム・クルーズ ーー イーサン・ハント
IT&ガジェット担当 / サイモン・ペッグ ーー ベンジー
ハッキング担当 / ヴィング・レイムス ーー ルーサー
IMF長官 / アレック・ボールドウィン ーー アラン・ハンリー
CIA長官 / アンジェラ・バセット ーー エリカ・スローン
確実な味方はこの四人。
警察の女性に狙われたのに逆にその女性を助けたり、スパイの女性に命を狙われたり、混乱するエピソードが登場します。
まず、確実な味方を把握しましょう。
初めて見たときは期待はずれだった
最初に『ミッション:インポッシブル』を見に行ったのは、子どものころにテレビで観た「スパイ大作戦 」を期待してのことでした。
テープを再生すると 「おはようブリックスくん」から始まる。
指令が告げられると、最後に「なお、このテープは自動的に消滅する」の音声と共に煙が出てテープが消える。シーンはお決まりのもので、『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』にも登場していました。
私が好きだったのは黒人のエンジニア。特殊な装置を作ったり、仕掛けたり、ワクワクしなが観ていました。
(Wikipedia「Mission: Impossible」より)
イカサマを使ってギャングに復讐する映画「スティング」のように、このテレビドラマもイカサマで目的を達成する爽快感がありました。
ところが、最初に観に行った『M:i:II』はイカサマで相手をやっつける話ではなくてがっかりしました。テーマ音楽は同じでもアクション映画に変っていたからです。
一方、その『スパイ大作戦』をトム・クルーズ主演でリメイクした映画『ミッション:インポッシブル』には批判的で、試写会の途中で怒りを覚えて退席、記者に「この映画は嫌いだ」とコメントした。なお、この作品については『スパイ大作戦』にリーダーのジム・フェルプス役で出演したピーター・グレイブスや、ローラン・ハンド役で出演したマーティン・ランドーも批判的だった。
(Wikipedia「グレッグ・モリス」より)
4作目の『ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル』を観ると、映画の中盤ころからストーリーが分からなくなってしまいます。それでも楽しめたので、これもありなのかと思っていました。
6作目はさらにストーリーが分からなくなっていました。
ドラマ、ショーのどちらが見どころなのか
渡辺守章は『舞台芸術の現在 』で、演技には今ここで行われているように「再現・代行する」演技と「直接的・身体技」演技があると言っています。
- 再現・代行
俳優が舞台で登場人物になって物語を生きる。その生きざまが魅力的。 - 直接的・身体技
ショー的要素を見せる。ダンス、曲芸、サーカスのようなもの。
宝塚や演歌歌手のショーや大衆演劇 は1部に芝居があり、2部に歌謡ショー、踊りという構成です。
それに対して、ミュージカル映画やアクション映画は「再現・代行」演技と「直接的・身体技」演技が入り混じっていると考えてよいでしょう。
『ミッション:インポッシブル/フォールアウト』は「直接的・身体技」の多い映画です。アクションをたっぷり見せます。
上映時間は2時間45分。長いです。
サーカス的アクションを多したから、 「再現・代行」が少なくて話がよくわからないかもしれない。しかし、それを覚悟でサーカス的見世物のシーンを増やしたんだと思う。
こんな時にも涙って出るんでしたっけ
アクションとスリルは素晴らしいものがあります。
クライマックスに起きる危機は「こんなのありかよ!」の連発で、笑ってしまいたくなり、涙が出ていました。
あれ、こんな時にも涙って出るんでしたっけ。
トムクルースがビルからビルへとジャンプするシーンの撮影中に骨折したというニュースがありました。そのシーンがそのまま使われています。なんという役者根性でしょう。
(13秒あたりからジャンプが始まるが、失敗しビルに激突。痛そうにビルを這い上がる。走っているシーンにそのままつながっている。)
逆走する車の中を高速にバイクで走るスタント。
ヘリコプターの荷物にぶら下がり、操縦席に侵入、ヘリコプターとのドッグファイト。
航空機からのダイビング中に仲間が気絶。
トイレの乱闘シーンに登場する東洋人があきれるほど強くてカッコイイ。
トムクルースのサーカスのようなスタント、全速力で走る姿。
ダンダンダン、ダララ♪ ダンダンダン、ダララ♪ ティララー♪
大音響のテーマに重なって素晴らしいものでした。