シロッコの青空ぶろぐ

高卒シニアが低学歴コンプレックス脱出のため、放送大学の人間と文化コースで学んでいます。通信制大学で学ぼうとする人を応援したい。学んで成功する人が増えれば、私のやる気も燃えるはず。

映画「カメラを止めるな!」の手短な感想

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公式サイト / 監督:上田慎一郎

目次

話題の「カメラを止めるな!」を見て来た

気が付いた面白さのポイントを書きたいと思います。テレビで立川志らくさんんが「ネタバレは犯罪だ」と言ってました。私は容認派なのですけれども、この映画は駄目でしょう。 

検索しようとすると、「カメラを止めるな ネタバレ 結末」のような候補が出てきます。そのページを見て、ゾンビ映画、ワンカットのキーワードぐらいを記憶に残して見始めました。

このくらいの感想ならネタバレなしで無難でしょうが、中味が全く分かりませんよね。 

そこで、少しだけ紹介してみます。

このカットいつまで続くんだ?

映画が始まると、いきなりゾンビ映画のクライマックスシーン。

「カット!」

女優さんの恐怖に怯える演技に、監督が「そうじゃないんだ」ときつく怒鳴って演技指導します。「カット!」と言っても、それを捉えているカメラは止まりません。ゾンビ映画を撮影しているカットが延々と続くのです。

音楽も入ります。溝口賢二監督も「いい加減にしろよ」といいたくなるほどの長回し。そうこれがタイトルの「カメラを止めるな!」ということです。

私は映画が好きですから、こういうのはすぐ気が付きます。

このカットいつまで続くんだ?

緊張感のあるゾンビとの格闘シーンが続きます。そのうち本物のゾンビが出てきて、大乱闘。それが、カットなしで続きます。

あぁ、長回しの威力とはこのことか、緊張感が途切れずに映画が続きます。

いつまで続くんだ。

カメラは手に持っているのか、映る相手によってカメラを振り、階段を駆け上がればその姿をカメラが追います。

クレーン使っている? どうなんているんだ。

もし、カメラを止めてごまかすなら、途中カメラが草むらに倒れてしまって動きが止まり、動き始めるとき、それから、ごまかすチャンスがありそうなのが、カメラ背中の方に反対側に振るとき。

そういうちゃちなことをしたかどうかは分かりませんが、延々とカットは続くのです。

このカットを撮るためにどれだけリハーサルを繰り返したのだろう。これだけの複雑な長い演技を一気に演じ、それを狙いどおりに撮影するのは半端なことではありません。

そう考えると、この映画を作ろうとするパワーをビンビンと感じるのでした。

1本の映画のために力を合わせる映画バカたち

ここから先は、詳しくは言えないのですが、若者の生きる力、映画のために力を合わせる映画バカたち素晴らしさに涙が滲みました。

そして、可笑しかった。

この可笑しさは、ドタバタの可笑しさでしょうか、ナポレオンズの手品の可笑しさでしょうか。

映画バカの映画監督。役者バカすぎて女優を引退した奥さん。映画バカを目指す監督の娘。

娘を肩車した監督の写真が伏線として使われ、それが、クライマックスで「組体操のピラミッド」で回収されます。映画バカ二代にホロっとします。

「組体操のピラミッド」って、何でしょう。

それは、映画をみてのお楽しみ。

さぁ、「カメラを止めるな!」を見に行きましょう。